記事「日経新聞」 の 検索結果 2587 件
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『タイム・アフター・タイム』(265~270)風呂上がりに民宿の食堂で水を飲んでいると、 「あら、彼女はまだお風呂?」 と、女将が入ってきた。 「……狭かったでしょ」 「大きな窓があって気持ちよかったです」 「あら、そう。じ..
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『タイム・アフター・タイム』(259~264)「オッソーがそんな話するの、初めてだね」 「改まってする話じゃないし。でもずっと考えてた。久遠と初めてキスする時、久遠に初めて触れる時、その時を絶対大切にするって。……でも、もうここまで言っ..
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『タイム・アフター・タイム』(253~258)赤松の前に座っていた年配の男性が立ち上がり、「赤松のパートナーです」と挨拶する。 田嶋というこの男性は、赤松峰子のビジネスパートナーで、事務所の経営を担っているらしい。 「俺はさ、..
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『タイム・アフター・タイム』(247~252)「尾崎!」 同僚の野上が、ちょっと待てとばかりにエスカレーターを駆けおりてくる。 「今日、早いな。息子の迎え?」 「いや、今日はお母さんデイ」 「じゃ、飲んで帰ろうよ」 すでに二..
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『タイム・アフター・タイム』(235~240)その時、出航を知らせる汽笛が鳴った。 「まだ最終便じゃないですもね」 そう呟きながら、男がフェリーを見送る。 「どれくらい探し回ってんの?」 「沖縄に来たのはこれが二回目です。前回..
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『タイム・アフター・タイム』(229~234)結局一週間の入院を終えて祖母が島へ戻ってきたのは、一昨日のことである。 自転車で集落に入ろうとすると、海沿いの道にある尾崎と久遠の家の前で、旅行客らしい若者たちが背伸びして石垣の中を覗き..
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『タイム・アフター・タイム』(223~228)ジムの電話が珍しく鳴ったのは、昼寝から起き出していつものようにコーヒーを淹れている時だった。 聞こえてきたのは尾崎の声で少し上ずったその声に、一瞬、久遠に何かあったのかと思った。しかしよ..
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『タイム・アフター・タイム』(217~222)中へ入ると、改めて暗い場所だった。 「売店のおばさんから、ここの電気だけなら点けていいって言われてて」 「あのおばさん、そんなケチ臭いこと言うの?」 比嘉はさ財布を探しに来たことを思..
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『タイム・アフター・タイム』(211~216)第八章 比嘉丈雄 四十二歳/元世界フライ級チャンピオン 「洋子姉、俺が頼んだコーヒー豆、いつ入荷?」 「注文したんだけどね、まだ来ないね」 比嘉はカゴにつめた野菜や肉をレジに運んだ。 ..
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『タイム・アフター・タイム』(205~210)「おー、ほんとに久遠が来たー」 「おー、ほんとに一真がいるー」 さすがに二十年以上ぶりなのだから、本来ならもう少し何か挨拶もあるのだろうが、同級生というのはその辺りが簡単に吹っ飛んでしま..
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『タイム・アフター・タイム』(199~204)「……元の旦那さん、今、海外にいるんだって。二人とも大学の講師なんだよ。彼女は植物学」 「お子さんは?」 「男の子が一人。彼女が引き取ってる」 「いくつ?」 「今度、中学生だって」 ..
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『タイム・アフター・タイム』(193~198)「そうだ。もしよかったら、今度、一真の所に遊びに行かない? いい所なんだよ」 「懐かしい。ずっとこっちにいるの?」 「うん、今、伊豆で大輝さんっていうパートナーと暮らしてて、子供もいる。拓..