記事「日経新聞」 の 検索結果 2587 件
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『タイム・アフター・タイム』(43~48)海の家の営業を終えても、去年同様、オッソーは一真の家に残った。 朝の涼しい時間帯に、二人は勉強した。 そして民宿の食堂で昼食を食べると、二人で海へ出た。 しばらく波に乗り、腹が減..
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『タイム・アフター・タイム』(37~42)男たちが夜の海に飛び込んだあと、なんとなく皆で波打ち際を歩いていた。 「オッソーは、大学でもバドミントンやるの?」 足元まで打ち寄せてくる波を、久遠が面白がって踏んでいる。 「やらな..
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『タイム・アフター・タイム』(31~36)第二章 見延一真 十八歳/サーファー 夏の夜、海の家「網浜荘」を吹き抜ける風が、並んだ提灯を揺らし、桟敷に敷かれた砂まみれのゴザを舞い上げていく。 「よし、じゃあ、やろうぜ」 立ち上がっ..
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『タイム・アフター・タイム』(20~24)「どうすんだよ!」 追ってくる野上の声を無視して、尾崎はオフィスビルを飛び出した。 止まったタクシーに乗り込むと、 「どうすんだよ!」 と、すぐに野上の乗り込んでくる。 「水天..
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『タイム・アフター・タイム』(13~19)美南の実家は古くからの農家で、広い敷地には天守閣のような屋敷が建っている。 尾崎は大きなダンボール三箱分ももいでいたトウモロコシやゴーヤや茄子を、軽トラから自分の荷台に載せ始めた。 ..
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『タイム・アフター・タイム』(7~12)「あのさ、一つだけ確かめていい? 久遠さんって高校の頃、絶対モテたよな?」 「なんで?」 「誰でもそう思うって」 「まあ、でもちょっと口悪いんだよ」 「……尾崎と久遠さんって、何かあっ..
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『タイム・アフター・タイム』(1~6)第一章 夏を奪う者 「わぁーー、管理事務所に戻ろうか?」 ずぶ濡れで叫ぶのは、尾崎颯である。 「もう遠いって! ひゃーー、走れ、走れ!」 そのあとを同僚の野上洸一が迫ってくる。 場..
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日経新聞で4月1日から『タイム・アフター・タイム』が連載開始日経新聞で4月1日からは『タイム・アフター・タイム』がスタートします。新しい連載小説タイム・アフター・タイム 吉田 修一 王 秉蒼 画 本紙朝刊連載小説、諸田玲子氏の「登山大名」は31日で完結し..
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『登山大名』(407~411)「久恒。いいたいことはわかった。が、この件はわしにまかせよ」 「父上……」 「御下知のことは忘れ、二度と口にするでない。家中の者たちにもいうてはならぬぞ」 遠侍で待っていた平作や久恒の..
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『登山大名』(401~406)久恒の正室は光政の娘の佐阿姫である。七十をすぎた光政が今生の別れに娘の顔を見たいというなら、だれも反対できまい。 「殿は上屋敷にて、舅どのへの送別の宴を催すおつもりにございます。お二人に存..
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『登山大名』(394~399)忠清が死んだ――。 わたしよりも九歳も年下で、わたしよりはるかに出世を遂げた従弟。 もう一度、会いたかった。辛辣なことばでなじられてもよい。忠清が保身のためにわたしを切り棄てても、今..
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『登山大名』(388~398)「おぬしは瀕死の小河弥右衛門に探りを入れた。この岡で、安威の方とおあいどのが同一人物だと知る者がどれだけいるか、それを調べに参ったのだろう、もはや、ごまかしはきかぬぞ」 「たとえ仰せのとおり..