記事「栞」 の 検索結果 137 件
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J.L.ボルヘス『伝奇集』(刀の形)岩波文庫「伝奇集」 167頁 「一人の人間のすることは、いってみれば万人のすることです。ですから、ある庭園で行われた反逆が全人類の恥となっても、決しておかしくはないのです。」 ボルヘスは「七つ..
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ル・クレジオ『戦争』(百万もの眼)新潮社「戦争」 291頁 「おれには見るべきものを見ることができなかった、なぜならおれには百万もの眼が不足していたからだ。きみたちがこれらの徴を、これらすべての徴をおれと共に見るならば、破壊しみな..
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ル・クレジオ『逃亡の書』(世界は総和ではない)新潮社「逃亡の書」 290頁 「体系をつくるために物を識ろうとがつがつしている思想家。気のきいた言葉をつくるために世界を忘れたがっている役者。だが世界は総和ではない。世界は、どんな数字もその変化と逃..
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ル・クレジオ『黄金探索者』(かつての自分を捨ててしまう)河出書房新社「世界文学全集Ⅱ-09」 340頁 「元に戻れる希望なしに、かつての自分を捨ててしまうことがこわい。過ぎていく1時間1時間が、1日1日が、舳先に押し寄せ、船体を持ち上げては航海のなかに..
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へレ・ヘレ「犬に堕ちても」(犬笛)筑摩書房「犬に堕ちても」 78頁 「わたしは犬たちを運動させてやったし、もう戻らねば。では、ほかに何をすればいいのか、となるとわからない。それは犬笛のせいかもしれない。」 犬笛を吹くと犬たちは瞬..
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山本周五郎「花も刀も」(人間は条件によって、左右されるものではない)新潮文庫「花も刀も」 252頁 「人間は条件によって、左右されるものではない・・・だが、この地位にとどまろうと去ろうと、そこもとの本質には関係がないだろう、もしこれによって、そこもとが失望したり、自..
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ル・クレジオ『アンナ』(画像など何になるだろう)筑摩書房「隔離の島」 427頁 「画像など何になるだろう。ぼくの記憶はこの廃墟の特定の場所ではなく、いたるところにある。岩壁のなかに、ランタナが発する胡椒を撒いたような匂いのなかに、風のざわめきの..
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C.F.ラミュ『アルプス高地での戦い』(権威の復活)国書刊行会「アルプス高地での戦い」 371頁 「権威が復活し、旧来の規律が再び優位にたった、と実感する。いつもそうだが、社会秩序というものは、このような無秩序そのものから生まれるものだ。恐怖心があ..
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コーマック・マッカーシー「ブラッド・メリディアン」(判事と精神薄弱者)以前に角幡唯介とコーマック・マッカーシーについて書いたことがあるが、そのマッカーシーの代表作の一つ「ブラッド・メリディアン」を読んだ。ネット上でその感想を斜め読みしたり、翻訳者の解説を読んだりした。..
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シーニュ(しるし)またはサインもう2年前の秋から読み続けている「「失われた時を求めて」もようやく11巻(集英社文庫)になった。逃げ去る女。主人公の「私」から愛人のアルベルチーヌは手紙を残して逃げ去ってしまう。その悲劇は想像力や知..
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階段と私の関係(蜂飼耳)蜂飼耳のエッセイ集「空を引き寄せる石」を読む。「階段には数え切れない程の顔がある。それは、次の場所へ行くことだけを考えている目には隠される。76頁」 階段は落ち着かなさが、かえって別の空間へと誘..
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プルースト「見出された時Ⅰ」(極彩色ミニアチュア)集英社 失われた時を求めて 12 304頁 「私はふたたびわが家の方へと戻りながら、良心があっという間に習慣に協力しなくなることを考えていた。良心は広がる習慣をそのままにして、もうそれにかまわな..