記事「短歌」 の 検索結果 17406 件
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ミモザ(南伊勢文芸.第十六集.令和四年十月)ふっくらと母が座っているような陽だまりを囲む幼きさえずり 歯抜けのふうちゃんフライング気味のかけっこも映像で知るもう二年生 六十八歳(ろくじゅうはち)になる夏が来る扇風機に叫べば濁点付けて..
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酸性とアルカリ性(南伊勢文芸.令和五年十月)一年生は朝顔じゃなくプチトマト育てるらしいよ乳歯が抜けたね 葉の間に隠れし春を確かめてゆるゆると巻く新キャベツ剝ぐ 幼子が寄り来るように秋の日が吾の背に凭れ水平線見る この先もあなた..
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片山廣子が生涯の心の友と敬う芥川龍之介「さんたんか」第五十回月例会(令和三年七月九日) 片山廣子が生涯の心の友と敬う芥川龍之介に出会ったのは軽井沢の「つるや」であった。彼女は四十六歳、芥川三十二歳であった。 当時とし..
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南伊勢文芸 第15集 投稿作品(令和3年10月)南勢文芸 第15集(南伊勢町文化協会。令和3年10月)P46憂鬱な花達) 梅の花のほのかに流るる寒き朝待春の心はいやおうもなく 夜を照らす光の箱は壊されて母子草萌ゆコンビニの跡 かた..
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河野裕子:女性歌人のフロントランナー(「さんたんか」 第七十三回月例会)「さんたんか」 第七十三回月例会 令和五年七月十四日 町文三階 「たとへば君ガサッと落葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか」 ..
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マンネリ化を避け近い未来を詠む (「さんたんか」 第七十九回月例会)「さんたんか」 第七十九回月例会 令和六年一月十二日 町文三階 新年おめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。 いつもは..
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三枝昴之.選故郷の海に骨撒くやりきれず弟を一片呑み下したり(二席) たのまれて殺す少年殺したくて殺す少女も乳房ふふみき(三席) 月の夜に凛と立ちたる冬欅雲早き夜を疾走をせり(三席) 現実と受け止..
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永田和宏.テレビ特選走り了へ揃え置きたるスニーカー左が傾(かし)ぐ左へ傾ぐ 山襞につつじ群れ咲き風力の羽根ゆるゆると電気生みをり 台風の過ぎて轟く海鳴を独り聴く夜は流人めくなり わらわらと沢蟹の群走るが..
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山埜井喜美枝.選さまざまにケイタイ着メロ鳴りひびく急逝の葬を手伝ふ家に 花はみな空へとひらき母に逢ふ墓への道の合歓(ねむ)に雨降る 廃業のショーウインドウに若き日の山本富士子ほほゑむ三河屋酒店
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雨宮雅子.選「さあ来い」と父のひろぐる腕に跳ぶ吾にしあらむ夢の幼児
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高野公彦.選小波の水面かすめて潟(かた)に降り千鳥はすぐに泥に嘴(はし)うつ
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島田修三.選.一席一本(ひともと)の庖丁(ほうちゃう)研ぎあげ夕凪の海より心は平らかとなる 目ん玉が游いだらしい名前でぬままの会話は見破られたり