記事「短歌」 の 検索結果 17219 件
-
雨宮雅子.選「さあ来い」と父のひろぐる腕に跳ぶ吾にしあらむ夢の幼児
-
高野公彦.選小波の水面かすめて潟(かた)に降り千鳥はすぐに泥に嘴(はし)うつ
-
島田修三.選.一席一本(ひともと)の庖丁(ほうちゃう)研ぎあげ夕凪の海より心は平らかとなる 目ん玉が游いだらしい名前でぬままの会話は見破られたり
-
道浦母都子.選照返す柿葉の光小窓よりみどりはさして蔵は水底
-
辺見じゅん.選そねの原の・・・の海へ漕ぎゆかん清(すが)しき風に帆柱を立て
-
川野里子.選新しく印して厚き名簿かなはるけき戦といへぬ広島
-
春日井建 選疑はず歩めばそのまま天にゆく朧の月の長き坂道
-
蒔田さくら子 選たぽたぽぽさながら小鼓(こつづみ)きくごとく船縁(ふなべり)たたくさざ波の朝 貝洗ふ真珠筏に遠く近く花の丘発つ晩鐘とどく
-
藤井常世 選無遠慮に茶の間に銃声おくりくるテレビの上の寒蘭香る まっすぐに降りて獲物を掴(つか)む瞬間(とき)鷹(たか)の尾羽根の縞(しま)あらわなり
-
福島泰樹 選 NHK全国放送億万の女人(にょにん)の涙を雲として劫火の空に雨とふらせよ 断念を決めて開ける窓遠く白毫(びゃくごう)のごと星は糸ひく
-
伊藤一彦 選我等にも笑へぬ日は来む同窓の友の幾人(いくたり)もはや笑はず 軒ふるるばかりの路地の漁師町一尺の空を不意に猫跳ぶ
-
小島ゆかり 選 一席明日ねと別るる子等の振り交すかの手は吾にもあると思ふが トトトンと駆けてのぼらむ歩道橋 白きスニーカーをおろした今朝は 原発のすべて止まりしこの国の外灯の下新聞配る