記事「茶」 の 検索結果 1566 件
-
茶の本 全文紹介 第1章 人情の椀 NO3かくのごとき誤解はわれわれのうちからすみやかに消え去ってゆく。 商業上の必要に迫られて欧州の国語が、東洋幾多の港に用いられるようになって来た。 アジアの青年は現代的教育を受けるために、西洋の大学に群..
-
茶の本 全文紹介 第1章 人情の椀 NO2おのれに存する偉大なるものの小を感ずることのできない人は、他人に存する小なるものの偉大を見のがしがちである。 一般の西洋人は、茶の湯を見て、東洋の珍奇、稚気をなしている千百の奇癖のまたの例に過ぎない..
-
茶の本 全文紹介 第1章 人情の椀 NO1岡倉天心「茶の本」 原文は英語(原題"The Book of Tea")村岡博(1895-1946)氏翻訳全文掲載 第一章・人情の碗第二章・茶の諸流第三章・道教と禅道第四章・茶室第五章・芸術鑑..
-
岡倉天心 茶の本 第七章 茶の宗匠(最終章)宗教においては未来がわれらの背後にある。 芸術においては現在が永遠である。 茶の宗匠の考えによれば芸術を真に鑑賞することは、ただ芸術から生きた力を生み出す人々にのみ可能である。 ゆえに彼らは茶室にお..
-
岡倉天心 茶の本 第六章 花 その5 花の死花道の生まれたのは十五世紀で、茶の湯の起こったのと同時らしく思われる。 わが国の伝説によると、始めて花を生けたのは昔の仏教徒であると言う。 彼らは生物に対する限りなき心やりのあまり、暴風に散らされた..
-
岡倉天心 茶の本 第六章 花 その4 様々な花の話東洋では花卉栽培の道は非常に古いものであって、詩人の嗜好とその愛好する花卉はしばしば物語や歌にしるされている。 唐宋の時代には陶器術の発達に伴なって、花卉を入れる驚くべき器が作られたということである..
-
岡倉天心 茶の本 第六章 花 その3 西洋での花の運命西洋の社会における花の浪費は東洋の宗匠の花の扱い方よりもさらに驚き入ったものである。 舞踏室や宴会の席を飾るために日々切り取られ、翌日は投げ捨てられる花の数はなかなか莫大なものに違いない。 ..
-
岡倉天心 茶の本 第六章 芸術鑑賞 その2 花の過酷な運命(k)飢渇のほか何物もわれわれに対して真実なものはなく、われらみずからの煩悩のほか何物も神聖なものはない。 神社仏閣は、次から次へとわれらのまのあたり崩壊して来たが、ただ一つの祭壇、すなわちその上で至..
-
岡倉天心 茶の本 第六章 芸術鑑賞 その1 花なくてどうして生きて行かれよう(k)春の東雲のふるえる薄明に、小鳥が木の間で、わけのありそうな調子でささやいている時、諸君は彼らがそのつれあいに花のことを語っているのだと感じたことはありませんか。 人間について見れば、花を観賞すること..
-
岡倉天心 茶の本 第五章 芸術鑑賞 その4 真の鑑賞力現今の美術に対する表面的の熱狂は真の感じに根拠をおいていない これに連関して小堀遠州に関する話を思い出す。 遠州はかつてその門人たちから、彼が収集する物の好みに現われている立派な趣味を、お世辞を言っ..
-
岡倉天心 茶の本 第五章 芸術鑑賞 その3 暗示の価値暗示の価値 大家は、東西両洋ともに、見る人を腹心の友とする手段として、暗示の価値を決して忘れなかった。 傑作をうちながめる人たれか心に浮かぶ綿々たる無限の思いに、畏敬の念をおこさない者があろう。 ..
-
岡倉天心 茶の本 第五章 芸術鑑賞 名人とわれわれの間の内密の黙契宋のある有名な批評家が、非常におもしろい自白をしている。「若いころには、おのが好む絵を描く名人を称揚したが、鑑識力の熟するに従って、おのが好みに適するように、名人たちが選んだ絵を好むおのれを称した..