記事「黒澤明」 の 検索結果 1012 件
-
『どん底』(1957)社会の底辺で暮らす人々は虚無的で自堕落に落ち込み、朽ちて行く。『どん底』はゴーリキーの有名な戯曲ですが、ぼくはなぜかこの原作ではなく、ジャン・ルノアールが手掛けた映画を思い出します。 トボトボと道を歩く敗残者たちへの温かさと愛情がフィルムを通して伝わっ..
-
『白痴』(1951)無残に切り刻まれた4時間半の大作。オリジナル版は松竹倉庫に眠る?携帯メールで文章を作ろうとして、普通にひらがなで“はくち”と入力しても、一回目にはこの映画のタイトルは変換候補に浮かんできませんでした。 Wordの変換ではさすがに出てきますが、どうやらこの..
-
『静かなる決闘』(1949)梅毒と独りで向き合う超人的な青年医師を演じる三船敏郎。たぶん黒澤明監督作品中でこれまでに自分が見た回数がもっとも少ないのがこの『静かなる決闘』です。主演が三船敏郎なのですが、他の作品とはかなり異質な印象を受けます。 彼の代表作の一つでもある『酔..
-
『羅生門』(1950)永田社長は理解できなかったが、外国人によって理解された黒澤ブランド。黒澤明監督作品中、おそらくは『七人の侍』『生きる』とともに、半世紀以上に渡って、世界中の映画ファンによってあれやこれやとさんざん語り尽くされてきたであろう『羅生門』について、今さら何を書けば良いのや..
-
『デルス・ウザーラ』(1975)さまざまなトラブルを乗り越えて放った起死回生の一撃。この作品『デルス・ウザーラ』はかつてはビデオ化されていて、つい10年前までは普通にレンタルビデオ屋さんで借りることが出来ました。しかしながら、レンタルビデオ屋さんの在庫がVHSビデオからDVDに切り..
-
『生きる』(1952)黒澤映画というより日本映画の代表的な一本。年齢を重ねるごとにズシンと響く。最初にこの映画を見たのはたしか13歳の中学生のときでした。その後、レンタルビデオを借りてきて、二十代までの若い頃に何度も見た『生きる』は確かに良い映画でしたが、どこか共感できない部分がありました。 ..
-
『影武者』(1980)流行語にもなった影武者。勝新降板、カンヌ映画祭グランプリなど話題になりました。黒澤明が生涯で監督した映画はデビュー作『姿三四郎』から遺作となった『まあだだよ』までで全三十作品あり、小学生の頃から黒澤映画ファンだったぼくは多くの作品をビデオで何度も繰り返し見てきました。 ..
-
『乱』(1985)シェイクスピア四大悲劇のひとつ『リア王』を翻案した黒澤明、最後の時代劇。豪華絢爛!黒澤明監督の最後のモノクロ作品となった『赤ひげ』は武骨な立ち回りなどのいわゆる一般の方が黒澤映画に持つであろう男祭りの派手さはないものの、風景や人物の描写や構図でモノクロ映画の美しさの極致を堪能させ..
-
『わが青春に悔なし』(1946)原節子の黒澤映画デビュー作品。強い女として描かれるのは初めてでは。昭和の名女優、原節子がその生涯で出演してきた映画に見る彼女はどれを見ても上品な女性という印象のものが多い。『新しい土』での清潔で初々しい彼女、日本映画最高の巨匠として知られる小津安二郎監督の傑作『東..
-
『蜘蛛巣城』(1957)水墨画のような映像美。黒澤映画史上もっともドロドロとした作品でもある。半世紀以上も前になる1957年に製作された『蜘蛛巣城』は黒澤明監督の撮ったモノクロ映画の傑作のひとつである。1950年に国内では永田雅一社長に解りづらいと不評だった『羅生門』がヴェネチア映画祭に出品..
-
『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』(2008)黒澤リメイク第二弾。うーむ…ここ数年、堰を切ったようにリメイク企画が進行しているのが黒澤明監督作品です。テレビドラマ化されたものには『生きる』『天国と地獄』、そして映画化されたものには『椿三十郎』とこの『隠し砦の三悪人』があり..
-
『椿三十郎』(2007)黒澤映画最大のキャラクター、椿三十郎を復活させたのは吉か凶か?総合評価 74点 観に行ったのは12月6日、木曜日の初回上映時でした。いつもならば平日のこの時間だと僕の町の劇場では、客入りは半分以下が当たり前になっていて、座席指定はあるものの実際は「自由席..