記事「ファンタジー」 の 検索結果 7089 件
-
マラメアの海賊・その77「なぁに、うちの船医は怖いぶん腕がいい。ちょいと叫ぶかも知れんが、何とか真っ直ぐにしてくれるさ。ダメでも海賊と戦った、名誉の負傷って事にすりゃあよ。娼館や酒場の女たちが我先に、俺の膝へ抱っこしたがるな..
-
愛だけが聞こえる(14)なりたかった焼き物職人の才能は欠けらもないのに(剣だこのせいでよけい不利になったのは確かだが)、軍人にだけはなりたくないと思っていたわたしが、剣の才能に恵まれていたのだから皮肉な話だ。それでもいざと..
-
マラメアの海賊・その76真面目に謝るのが照れ臭いのか、明後日の方向を見たまま片手だけ上げる。そこへサィードが、木箱を肩に近づいて来た。中身は壜入りのテキーラ1ダース、マラメアのような北の地では造れない酒だ。彼はこの騒ぎの間..
-
愛だけが聞こえる(13)セシリアはだから、わたしの想いを抱きしめていたのだ。説明しなければ思い出しようがないかなと、我ながら苦笑するしかなかった作品の中に、一目で永遠の欠けらを見つけてくれた。わたしは愛しさで胸が詰まりそう..
-
マラメアの海賊・その75襟首にかけた手をがぶりと噛まれ、再び頭突きを喰らってカシムがのけ反る。すかさず脇腹へくすぐりをかけ、ひゃははと笑う隙に、アスールはまんまと押さえ込みから逃れた。額にはべっとりとカシムの鼻血。殴られて..
-
ついに最終巻!「ハリー・ポッターと死の秘宝」いやー、実にスゴかったです。 ネタバレしてもアレなんで、詳しくは書けないけど。(^^ゞ 例によって九時間一気読みしたからねむぅーい。 夜中に震度5弱の地震もあったし・・・。何しろ揺れが長くて気持..
-
愛だけが聞こえる(12)「銀板の素地にカットした銀線で輪郭を作り、釉薬を塗って焼く技法なんだ。でも銀線の貼り付けがひどいもんだから、輪郭は歪んでしまってるし・・・釉薬の盛り方も均一じゃないだろ?ブローチの金具は金細工職人から..
-
マラメアの海賊・その74「いやはや、かっちょいいねえ。惚れちまうぜ」と一人が首を振れば、 「世の中わからんよ。あれが怪物もいいとこの、赤鬼の娘だってんだから。切れるような美人で、目にゾクッとする色気があって・・・乳やケツは..
-
愛だけが聞こえる(11)工房へは通いで見習いに行き、就業も週に四日以内とすること。わたしを修業させるにあたりそう決めたのは、親方をはじめすべての職人の雇い主であり、七宝焼きの窯を実際に所有するゾーイ公爵だった。あくまで大切..
-
マラメアの海賊・その73「港に入ってからタラップは下したまま、しじゅうドヤドヤと人が出入りしていたうえ・・・夜になると全員がくたびれ果てて、泥のように熟睡だ。きみが戦力になるのをいい事に、仕事を任せたきりろくな監視もしなかっ..
-
愛だけが聞こえる(10)軽く肩をすくめ、わたしは決まりが悪いように苦笑した。気持ちの整理なら親方の工房を出て、館へ戻るまでの間についていた。実際少しも、深刻な口調ではなかった筈だ。セシリアはだが、吸い込まれそうに青い瞳で、..
-
マラメアの海賊・その72船長室を出ると、中央甲板は荷揚げ作業でごった返していた。怪我人の入院や海賊どもの始末を優先したのと、霙まじりの雨に祟られて遅れたのだ。開放されたハッチの下の船倉では、広げられた網の中央へどんどん荷が..