記事「小説」 の 検索結果 36247 件
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矢切の渡しと伊藤左千夫「水籠」「矢切の渡し」を二十数年ぶりに渡ってみた。 映画「男はつらいよ」シリーズの寅さん観光地、東京都葛飾区柴又と、「野菊の墓」の舞台、千葉県松戸市下矢切の間を流れる江戸川を櫓漕ぎの和舟で渡る都内唯一の川..
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『彷徨の季節の中で』再読〜堤清二•辻井喬を悼む堤清二が亡くなったのを契機に彼が辻井喬の名前で書いた最初の長編小説『彷徨の季節の中で』を読み直した。 今は解体されたセゾングループの一企業に在籍していたときには彼の作品に興味を持ったことなど一度もな..
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サリンジャー:『フラニーとズーイ』(村上春樹訳)我ながらミーハーだと思う。(しかし、「ミーハー」という語、すでに死語の仲間入りだろうな、)『フラニーとゾーイ』の新訳が(手の混んだことに『フラニーとズーイ』と主人公の名前も変えて)登場したという..
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福永武彦『死の島』再読〜不毛な構成美学生時代に『海市』を読んで以来、福永武彦は好きな作家のうちの一人で、特にセンシティブな『草の花』は繰り返し読んだ。映画監督の大林宣彦が『草の花』を「自分のことが書かれた小説」と評していて、誰もがそこに..
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久坂葉子と阪神震災二十年私は、いろんなものを持っている。 そのいろんなものは、私を苦しめるために活躍した。私の眼は、世間や自然をみて、私をかなしませた。私の手足も徒労にすぎないことばかりを行って、私をがっかりさせた。考..
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小学館「少年少女世界の名作文学」(1964~1968)の「椿説弓張月」に再会したこと .小学館『少年少女世界の名作文学』、全五十巻。 一九六四年に刊行が開始されたもので、月一冊配本だったそうだ。A5版ハードカバーで、カバー込みの背幅、つまり厚さは、四十数ミリ。全巻並べると幅二メート..
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埴谷雄高『死霊』~「形而上小説」を読む苦役埴谷雄高が半生を費やして書いた未完の著『死霊』を三ヶ月ほどかけて通読した。「通読」と言うのは初めて第九章まで通して読んだからで、何度か読もうとしてもその度に跳ね返されてきたのだった。さらに言えば今回は..
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高橋和巳『邪宗門』再読 〜 日本文学の最高峰 【上】高橋和巳の『邪宗門』をはじめて読んだのは、十五年ほど前のこと。図書館で「高橋和巳全集」を借りて、通勤電車の中で読んだ。全集というからには頑丈な装幀で、けれど何度も借り出されている間にボロボロになったそ..
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高橋和巳『邪宗門』再読 〜 日本文学の最高峰 【下】【上】はこちら 二代教主仁二郎と三代教主千葉潔、その間で教団の存続を支える阿礼と阿貴。この主要人物の他にも、数多くの人物が様々な人生を歩んでいく。 貧民窟で野垂れ死にする人々を無感動にやり..
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「カラマーゾフの兄弟」再読と似顔絵捜査官絵の心得は、ない! 学校の「美術」の授業は中学まで。以後、絵筆に触れていない。 校外写生や自画像。美術の時間がつらかったのは、上手下手もあるが、自分の小賢しさを思い知らされるからだ。 子..
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久生十蘭の『墓地展望亭』を読む事、並に口述筆記による小説作法の事リストリア王国。パリからバルカン半島へ大陸鉄道でわたった先にあるヨーロッパの小国。ルネサンス式の王宮は国王の居所でもあり、その長く続く王制は国民に支持される一方で、王位継承権を覆そうとする一派もある…..
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武田泰淳『森と湖のまつり』 〜 意外な軽さの理由武田泰淳(※1)の小説は『風媒花』と『ひかりごけ』しか読んだことがない。『風媒花』はスケールの大きさを感じさせるのに、尻切れとんぼで終わってしまう中途半端な作品だったし、『ひかりごけ』は散文と言ったほ..