記事「小説」 の 検索結果 36247 件
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新刊書店と『遺失物管理所』新刊書店に入ると、ひどく気分がふさぐようになった。 このブログのべつの筆者が大型新刊書店の継承出店を絶賛しているが、ああいう店づくりは、まったく苦手。本や雑誌に食い殺されそうだ。 大小とわず..
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平野啓一郎『マチネの終わりに』 〜 小説を読む愉しみと悲劇の匂い(かなり長いです) 平野啓一郎を読むようになったのは『決壊』からだ。衝撃のデビュー作と謳われた『日蝕』も『葬送』も読んだことがなかった。この二冊は本屋でパラパラと流し読みした時点で、「読めない」と直..
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高橋和巳『我が心は石にあらず』再読 〜 今になって気付かされること幾たびかの引越しや不用品の整理をかいくぐって、今でも本棚の片隅に陣取っている数十冊の古い文庫本。ふと思いついて手に取ると、昔読んだ記憶が一気に溢れてくるものもあれば、タイトルだけは鮮明なのに中身は全く..
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スタニスワフ・レム『大失敗』 〜 コンタクトの後の悲劇「宇宙人」という言葉に違和感を覚えたことはなかった。子どもの頃に親しんだ少年マガジンや少年サンデーには、ややおどろおどろしい三面記事風の読み物ページがあって、そこには必ず「宇宙人」が登場した。「アメリ..
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夜の千切れ雲(1) ジョウンと呼ばないで夜の千切れ雲(1) ジョウンと呼ばないで (前口上:この同人誌的ブログを高校時代の友人たちと始めた最初の頃から、「『同人誌』というからには小説もどきも掲載されるべきだ」と強く思っていた。が、才能..
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ドストエフスキー『地下室の手記』 ~ 四十年ぶりの再読本屋の文庫本コーナーで毎年夏になると開催される「新潮文庫の100冊」。1976年に始まったときは、本の売り出し企画があまり一般的ではなかったので、かなり注目を集めたと記憶している。本屋の平台に並べら..
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台風19号と荒川放水路(2/3) ─ 伊藤左千夫と明治の荒川洪水毎年秋の初めの二百十日前後には、隅田川が氾濫して低い土地は水につかるならいなのだ。 川口松太郎の小説『しぐれ茶屋おりく』(一九六九年)に、そういう一文がある。 明治末から大正初めに現代の..
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夜の千切れ雲(3):人を殺した夢を見た朝の記憶人を殺した夢を見た朝の記憶 「また同じ夢か」 透は忌々しい気持ちで目を覚ました。いや、目覚める前から半ば覚醒した意識の中で、「また同じ夢を見ているんだな」と自覚していたことも同時に思..
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小説:二人だけの話 #1「この曲、何? なんていうの?」 今日子はブランケットから顔だけを出して(その下はまだ真っ裸だった)、しかしすでに十分目覚めていることを示すはっきりとした口調で波瑠に尋ねた。尋ねられた方は、とっ..
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小説:二人だけの話 #2(これは『二人だけの話』#2です。)#1はこちら。 コーヒーとトースト、そして目玉焼きとトマトだけの、とはいえ波瑠が作ってくれた休みの日の遅い朝食を食べながら、しばらく気になっていたことを今日..
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小説:二人だけの話 #3(これは『二人だけの話』#3です。)#2はこちらで、#1はこちら。 大体こんな話を今日子はした。波瑠はその間、ときおりちょっとした質問はしたものの、ずっと真剣に耳を傾けていた。そして、話し終わ..
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小説:二人だけの話 #4 (最終回)(これは『二人だけの話』#4です。)#3はこちら、#2はこちらで、#1はこちら。 「もしかしたらだけど、妊娠しちゃったかもしれない」 今日子は努めて冷静な口調で波瑠に告げた。 「今..