記事「掌編小説」 の 検索結果 44 件
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a milkman久しぶりに親父と話をした。 夢の中で。 枕元の時計を見ると7:36。下腹部からせり上がってくる尿意に促されるようにしてベッドから降りる。それにしても、ほんの数分前のことだというのに、..
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掌編小説:春昼『老人の死体を目にして』今、目の前に三人の老人の死体がある。誰が手を下した死体かはわからない。自殺かもしれない。確実なのは、僕が彼ら三人を殺したのではないということだ。けれど、本当にそう言えるだろうか。僕が直接彼ら三人の命を..
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「新外国人」今シーズンから全面改装され、 最新の設備を備えた東京ドーム。 オープン戦を一週間後に控え、 選手達の動きにも熱が入る。 バッティングケージの後ろではユニフォーム姿の男が二人、 腕組み..
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「大吟嬢」「わたし、どうしてもあの人に振り向いて欲しかったの」 「だからってそんな……」 美味い肴を食わせる日本酒バーで 久々に友人の香織と会ったのだが、 彼女はもう、俺の知っている彼女..
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「24YEARS」ガンダムと聞くと、ぼくは地蔵盆の縁日を思い出す。 もう20年以上前の話だ。当時、男の子の間で、 ガンダムのプラモデルが大流行した。 おもちゃ屋に入荷する日には、朝から並んで整理券を 手..
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「ニュータイプ」「お帰りなさいませ!ご主人様♪」 生まれたての太陽のように眩しい笑顔。 思わずサングラスが欲しくなる。 「うん。ただいま♪」 なんて軽薄な台詞は恥ずかしくてとても言えない。 「どうも」と..
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企画物の部屋・第二回短編競作企画 New! ・裏企画 ・第一回短編競作企画 (参加者の皆様のブログをサイドバーにリンクさせて頂きました。 都合の悪い方は仰ってくださいね。すぐに対応いたしますの..
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「キレイズキ」「あれ? 清川さんじゃないですか」 とある日曜日、私が地下鉄御堂筋線に揺られていると 淀屋橋駅から乗ってきた男に声を掛けられた。 「ああ、近藤さん。こんにちは」 取引先の男だ。..
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「A Night Of Snow」リフトの営業終了時刻は22:00。 洋平は心の中で呟く。 あと一本行けるか? 従業員はフライング気味に搬器のイスを上げ始めていた。 リフトの建物に備え付けの時計では21:58。 まだ間に..
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「変身」ある朝。 暮越寒太は、不思議な夢から目を覚ますと、 自分が芋虫になっている事に気付いた。 夢の中で何かが起きたのだろうか? それともこれは夢の続きなのだろうか? いや。そ..
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☆短編競作企画☆只今のエントリーは、 つるさん、火群さん、舞さん、shitsumaさん、安憧夏さん、 七花さん、鯨さん、タケシさん、のちんかんさん、鮭乃オムスビさん、 iaさん、たろすけさん、 銀河..
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「裏の顔」ただいま。 と言っても返事はない。 人気の無い部屋に男の声だけが空しく響いた。 男の妻は一人娘を連れて、先月、家を出て行った。 離婚届が送られてくるのも時間の問題だろう。 ..