記事「新撰組」 の 検索結果 769 件
-
鬼の章(81)芹沢がその気であったなら、服部の首は飛んでいた筈だった。今もなお、芹沢の気分一つで服部の首はたちまち寸断されていただろう。服部が退こうとしても、何らかの抵抗を示そうとしても、その前に芹沢の刀が服部の首..
-
鬼の章(79)「これはしてやられたの」 芹沢の様子が変わった事に、その場の全員が気付いていた。そして天狗党の男達は勿論、腹心の仲間である平山、平間、野口でさえも、芹沢の様子に恐怖を感じていた。 藤堂もまた、芹沢..
-
鬼の章(74)「服部さん」 そこに立っていたのは、服部武雄だった。衛士達から歓喜の声が上がる。 「皆、無事か?」 言いながら、服部は皆の様子を把握していた。息は乱れているし、ほぼ全員が少なくない手傷を負ってい..
-
鬼の章(73)幾つかの気勢と共に、男達が一斉に衛士に迫った。 衛士達も必死で抗うが、疲労の蓄積は顕著だった。 篠原が肩先を斬られ一歩退いた。横にいた加納が庇う間に刀を左手に持ち直すが、動きは大きく鈍ってしまう。..
-
鬼の章(71)最も、彼らの抵抗も時間の問題だと思われた。致命傷にこそ至っていないが、全員が少なくない手傷を負い始めている。 死闘を終わらせるための一押しをするために、芹沢は一歩進み出た。 「流石に、実力者揃いの..
-
鬼の章(70)芹沢が言い終わるのを見届けて、平山が手を挙げた。その合図で周囲の男達が六人ににじり寄る。 「ざっと、五、六十人というところか」 「一人が十人斬れば良い。楽なものだ」 加納、続いて阿部が言った。強..
-
鬼の章(69)「当たらずとも遠からず、というところかな」 芹沢が不敵な笑みと共に言った。 「さて、まんまとあぶり出された上に奇襲も失敗した訳だが。ここからどうするかね。見たところ、分離派だけの行動ではないようだ..
-
鬼の章(68)気付くと、毛内と藤堂、加納と篠原も距離をつめて来ていた。同様に襲撃の好機と判断したためだ。 最早行くしかない。一同が視線を交わせる距離までつめるのと、全員の意志が固まるのは同時だった。6人は一斉に飛..
-
鬼の章(67)酒席における伊東の発言は、衛士達もさすがに息を飲むものだった。芹沢に自分達を信用させるための方便だとは分かっているものの、やはりあそこまで断言されると一抹の不安を抱かざるを得ない。 だが、それも今と..
-
鬼の章(66)加納や篠原にとっては、会談の場での伊東の発言は容認出きるものはなく、伊東からの離反に至った。 それが加納が考えた筋である。 京の市民感情も、既に京都天狗党から離れつつある。だが、在京の各藩は勿論の..
-
鬼の章(64)「承知致しました。では、その懸念は身内である我々の手で拭い去りましょう」 「ほう」 芹沢は、口元を大きくつり上げて大袈裟な程の笑みを浮かべて見せた。しかし、対照的にその視線の鋭さは変わらない。 ..
-
大河ドラマ昨日の古沢さんからの大河ドラマ繋がりで・・・ 大河ドラマは前回お伝えした通り大好きです! そこで、私が印象に残った大河ドラマを挙げます。 ■幕末、明治維新 ・新撰組(2004年) ..