記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
-
横田茂ギャラリーでは若林奮さん手作り本、カタログ展+志村ふくみさんのリルケ論に驚きますちちははの 俄かに恋し 曼珠沙華 (川端 茅舎) 曼珠沙華つまり彼岸花は、その名の通り、秋の彼岸ころに満開になるのですが、今年のこの秋の暑さ、開花の本番は十月になってからでしたね。..
-
川村記念美では中西夏之展オープンです+追悼・丸谷才一さん曳かれる牛が辻でずつと見廻した秋空だ (河東 碧梧桐) 正岡子規の弟分同士の高浜虚子とは親しい友人でありライバルであった碧梧桐、これは自由律のスタイルを打ち立てた後の作です。なかなか良い..
-
世田谷美術館は駒井哲郎展がオープン+「風花」で古井由吉さんらの朗読会春暁の 貧しき時計 時きざむ (西東 三鬼) 新興俳句派の三鬼の作としては異色の、生活感の漂う抒情句ですね。春も深まった一日の夜明け時、枕辺の時計のチクタクいう音で眼を覚ました、という..
-
拙宅の室内美術品、4回目のご紹介+ポストパンクの伝説的バンドWIREを聴いています散るさくら 空には夜の 雲愁(うれ)ふ (石田 波郷) 夜になり満開の桜がはらはらと散る様が詠まれています。落花を夜空の雲が寂しそうに眺める、という擬人化がここでは利いています。東京の..
-
横須賀美術館では「子規と美術」展+横浜ではマックス・エルンスト展、ハシゴです花にゆく 老の歩みの 遅くとも (高浜 虚子) 多摩地域も桜が満開です。大気はやや冷たいのでまだしばらくはお花見可能でしょう。虚子の句、年老いて歩くのもはかばかしくゆかないことを詠むの..
-
岡崎和郎展は横田茂Gにて+北島敬三写真展「ISOLATED PLACES」OP花曇 孕雀(はらみすずめ)も 重くなり (高橋 睦郎) 寒い春、桜の季節をやっと迎えました。この季節となると、睦郎さんの句集『花行』(ふらんす堂)をつい引っぱりだします。花曇の空を..
-
アートフェア東京では淀川テクニックと大畑伸太郎+石田尚志ドローイングアニメ新作は力作です春めくと 思ひつつ執る 事務多忙 (高浜 虚子) 虚子は別に事務員の経験があったわけではないでしょう。長年編集長を務めた俳誌「ホトトギス」の編集室は、東京駅前の昔の丸ビルに入ってました。..
-
拙宅の室内美術品をまたまた+C・ヴェローゾとD・バーン、そしてザ・カルトのCDを購入橋なくて 日くれんとする 春の水 (与謝 蕪村) 蕪村には「春の水」を詠んだ秀句が多いとはよく言われます。うん、この句も春の夕暮れの川面の穏やかなイメージがリアルです。安東次男さんはエ..
-
村山知義展、藤牧義夫展そしてジャクソン・ポロック展を観ました卒業の 兄と来てゐる 堤かな (芝 不器男) 卒業シーズンです。この句、旧制中学を卒業した兄に連れられて、四国の山の村に住む小学生の不器男が家の近くを流れる広見川の土手にやって来て..
-
三菱一号館ではルドン展+上村なおか、松原健作品の前でのパフォーマンス啓蟄(けいちつ)の風さむけれど 石は照り (加藤 楸邨) 啓蟄、冬眠中の虫が穴から這い出す時期を迎えます。確かにこの句のように、風はまだ冷たいですが、石に当る陽射しにはどこか春めい..
-
国立国際美では草間弥生展+神戸に谷崎潤一郎の倚松庵を訪ねます白梅や わすれ花にも似たる哉 (与謝 蕪村) 蕪村といえば梅を詠んだ句が多いですね。三月も近づき、武蔵野界隈でも白梅の開花が見られる季節です。「わすれ花」というのは仲間の花が散っ..
-
ジョナス・メカス展と恵比寿では新作上映会+And Zoneというユニークなイベントを体験死火山の 夜さむきまで 二月空 (飯田 蛇笏) 二月の夜、死火山のシルエットが寒々と聳えている、という情景でしょうか。蛇笏は甲斐の国山梨県の山深い境川村に暮らしました。この死火山は..