記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
-
法隆寺に初詣?でした+横浜美術館の松井冬子展、行きました寒の内 まくらのにほひ ほのかなる (飯田 蛇笏) 「寒の入り」はだいたい1月6日ころだそうです。これからの寒さが本格的。冷え切った大気のなかでふと仄かな枕の匂いを嗅いでみた、とい..
-
千葉市美では「瀧口修造とM・デュシャン」展、巌谷國士さん講演もありました。寒星や 神の算盤(そろばん) ただひそか (中村 草田男) 冬空いっぱいに瞬く星々を眺めて、草田男は神様がパチパチと弾くソロバン珠をイメージした、というのでしょう。凍てついた夜空に煌煌と..
-
ディディ=ユベルマンについての講演会、聴講+『秋元潔詩集成』が誕生します詩の湧きつぐことが詩 十一月の薔薇(さうび) (中村 草田男) おや、草田男にこんな句がありましたか。先日もとめたふらんす堂のポケット版の草田男句集に見つけた次第。栞解説の芳賀徹さん、..
-
MA2ギャラリーでは岡崎和郎+大西伸明展OP+アラーキーの新作個展、始まりました貧乏に 追いつかれけり けさの秋 (与謝 蕪村) 秋の朝のひんやりとした空気が身に沁みます。京の長屋住まいの蕪村サン、なにかと物いりで手持ちのおカネが乏しくなったのでしょう。でもこの句、..
-
笠井叡ダンス公演「虚舟(うつろぶね)」は圧巻でした+恵比寿MA2ギャラリーでは岡崎和郎×大西伸明展萩白し まひるは堪ふる さびしさに (三橋 鷹女) 萩が、小さく白い可憐な花をつける季節です。この季節はまた愁いを感じやすいのですが、昼の間は白い萩を眺めて孤独を飼い馴らす、という句意で..
-
久万美術館では坪内晃幸展がオープン+吉増剛造さん新詩集『裸のメモ』が誕生です蜻蛉(せいれい)の 光りてうせし 虚空かな (芝 不器男) トンボの飛ぶ風景は秋のはじまりの象徴。この句、チェーホフと芥川龍之介を愛読した不器男のモダンな感覚が生きた一句です。トン..
-
吉増さんと石田尚志さん、映像ジャムセッションに驚嘆+横浜トリエンナーレ、行きました法師蝉 終りの声に 近づけり (山口 誓子) 今年の九月、どうしてこうまで暑いのでしょう。ツクツクボウシの声は夏の終りを告げますが、今年の夏はどうも終りそうにないですね。さてこの句、..
-
若松英輔『神秘の夜の旅』は「霊性」の臨在を啓示+鈴木雅雄・林道郎『シュルレアリスム美術を…』刊行したたかに 閼伽(あか)たてまつる 残暑かな (西島 麦南) 閼伽は仏様に供える水のこと。このキビシイ残暑ではさぞや仏様も辛いでしょう、というので、容器いっぱいに水を入れてお供えした..
-
MOTでの名和晃平展「シンセシス」、圧巻です+ダンサー山崎広太のこと魂の 抜けはててゐる 昼寝かな (星野 立子) 立子は高浜虚子の次女でした。その虚子先生、「すなおな情感と平明な表現、日常起居のうつりゆきをそのまま句にする」俳人としてわが娘を評価し..
-
久万美術館では吉田淳治「絵画のwaltz」展+山口裕之訳のベンヤミンは抜群に明解愕然として 昼寝さめたる 一人かな (河東 碧梧桐) 自由律俳句を主唱して虚子のライバルだった碧梧桐ですが、この句では初句が7音。だから775という音数で構成されます。ふーん、この77..
-
ポレポレ東中野では吉増剛造gozoCine連続上映+追悼サイ・トゥオンブリ夏痩せて 火星に棲める かほかたち (三橋 鷹女) これは痛快な一句です。酷暑が続いて食慾がわかずげっそり夏痩せした面貌を鏡でつくづく眺めると、まるで火星人みたい、というのでしょう。..
-
ブリヂストン美術館ではアンフォルメル展+サッカー、コパ・アメリカ、始まりましたよろめきて 孤絶の蚊帳を つらんとす (石田 波郷) これは波郷がしばしば厄介になった清瀬の結核療養所のワンシーンなのでしょうか。就寝時間を迎えて、体力のなくなったからだを支えながら、..