記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
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「GAFの部屋」で瀧口修造と加納光於さんの詩画集『稲妻捕りElements』を採りあげて話しました+田原桂一のポルトレ作品展、すばらしいです!聲あげて 蝶舞ひ殖ゆる 晝の夢 (高橋 睦郎) さすが詩人の作だけあって、春の昼の夢、ファンタジックな世界ですね。次々に群舞の輪に加わる蝶々のイメージですが、しかし蝶はどんな声をあ..
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加藤啓さんの「漂着物/廃棄物の操り人形」展、面白い+吉増剛造さんの「葉書Ciné」のご案内+田中純『D・ボウイ』拙書評出ました永き日や 欠伸(あくび)うつして 別れ行く (夏目 漱石) 夏目金之助が「漱石」という筆名を用いたのは俳号として、でした。明治30年前後は特に熱心に俳句を詠んでいます。明治29年春の..
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南桂子「蝶の行方」展をミュゼ浜口陽三で観ました。可憐な世界です。春宵の ゆくてにあかりふえ 安堵 (久保田万太郎) 暗くなった春の夕暮れの道を歩いていると、あたりに灯りの灯った家々が増えてきた情景でしょう。ひとの暮しの温かみを詠んだのは、本業は劇作..
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アート・レクチャー・シリーズ「GAFの部屋」、いよいよスタートです+銀座のファッションビルGINZA SIXでは名和晃平のオブジェを鑑賞できます春暁や 寺の甍(いらか)の 濃むらさき (吉岡 実) 詩人の吉岡実さんの作る俳句には、瑞々しい抒情性に富んだものが多いですね。これもそうです。ふと、三好達治の詩篇「甃(いし)のうへ..
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古民家と福田尚代さんらの現代アート作品のコラボ、面白いです+大宮郊外の見沼の里山、春爛漫でしたひとつぶの 春の星あげ 廬舎那仏 (飴山 實) この「廬舎那仏」、奈良は東大寺のあの大仏さんですね。飴山氏は虚子流の花鳥諷詠派ではないので、大仏殿のうえに春の星がひとつ光っている写..
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ミュゼ浜口陽三にて写真家の濱田祐史氏との公開トーク、白熱の時間でした(追加動画あり)+岡井隆の詩をめぐるシンポ、充実の内容でした老境も 佳境に入りぬ 春炬燵 (高橋 睦郎) 詩人の睦郎さん、1937年生れですから、当年84歳、ですか。確かに「老境」の自覚、でしょう。この句を収める句集『十年』(2016年刊..
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横田茂ギャラリーでは岡崎和郎展、新展開です+梅が満開の北鎌倉・東慶寺、雅趣のある静かな境内でした。文人らの墓に詣でます。酒そこそこ ひとり飯くふ 春寒し (加藤 郁乎) 2006年=平成18年刊行の句集『實(じつ)』に収める句です。文學の森というところから間村俊一さん装丁で出たこの句集、古書で求め..
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神保町のギャラリー&Legionでは島田忠幸展、アルミ製の甲冑を着てのパフォーマンスもありました。潺潺(せんせん)と 冬泉(ふゆいずみ)あり 土葬村 (小澤 實) 「潺潺」とは「潺湲(せんかん)」と同じで「さらさらと水の流れるさま」を言います。しかしこの句のポイントは「土葬村」で..
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赤坂に画廊G.ART FIELDがオープン、様々な企画を発信の予定です+高志の国文学館の「久泉迪雄の書斎から」OPに出席、棟方志功ゆかりの地を巡りました紅梅や すぐ開けてみる 菓子の箱 (長谷川 櫂) 第七句集『初雁』(2006年)から。到来物のお菓子があります、というので、つい「どんなお菓子かな」と開けてみるわけですね。よくわか..
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カスヤの森現代美術館のヨーゼフ・ボイス生誕100年展、いいですよ。それに裏山の羅漢群像が面白い。死して名なき 人のみ住んで 梅の花 (夏目 漱石) 明治32年の初春、漱石先生は梅の句をズラリと41句!も連作していますが、そのなかの1句。庶民の住まいのそばに梅一輪、という風情..
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現代美術の新しい才能を発見!KAATでの富安由真、「漂泊する幻影」展は大注目です。空の光りの 湯の面(も)にありぬ 二月風呂 (芝 不器男) 昭和5年2月に27歳の若さで亡くなった不器男ですが、生前に詠んだのは370句ほど。文芸評論家の山本健吉は、そのなかに駄句は..
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ミュゼ浜口陽三での濱田祐史の写真作品、斬新な映像です+江戸東京博の古代エジプト展は見応えあり、です猫夫人 猫を放てり 冬うらら (山口 青邨) 青邨は岩手県出身の俳人ですが、東大工学部の教授でもありました。晩冬となって暖かい陽射しのもと、奥さんが飼い猫に「さあ散歩しておいで」と言..