記事「精神医学」 の 検索結果 558 件
-
S.フロイトの精神分析における“無意識の原因論”と“欠如した物語性の回復”:幼少期記憶の位置づけS.フロイトの精神分析は神経症(精神疾患)の原因論として『幼児期のトラウマ・抑圧されたエス(本能的衝動)』を仮定し、夢分析や自由連想といった技法は、それらの否定的な記憶・感情の想起(言語化)を目指すも..
-
エリック・バーンの交流分析と人生脚本(基本的な構え):不快なラケット感情を繰り返し受け取る“ゲーム”アメリカの精神科医エリック・バーン(1910-1970)が創始した『交流分析(TA:Transactional Analysis)』は精神分析の簡易版といわれますが、人間の性格特性やコミュニケーション..
-
認知療法による非合理的思考や悲観的な思い込みの改善:ネガティブな自己アイデンティティの問題認知療法や論理情動行動療法は、『不快な気分・苦痛な感情・意欲の喪失』を生み出す非合理的思考(irrational belief)に着目して、自分で自分を苦しめて絶望させる『認知の歪み(cognitiv..
-
優劣判断される“能力面の個性”と価値判断されない“人格面の個性”:理想自我と現実認識のバランス『個性教育・個性尊重』と『社会適応・職業選択』のバランスについては、「過去の記事」で掘り下げて書いたことがあるのですが、『個性』に関連したエントリーについて読んだので個性と適応性について補足的に考えて..
-
A.エリスのABCDE理論のモデルと“不快な気分・苦痛な感情”を改善する合理的信念の効果・特徴認知療法を参照した『怒りの感情』のコントロールでは、『怒りの発生原因』と『他者への要求・報復』に着目して自分の情動的な怒りを自発的にコントロールすることを目標にしました。アルバート・エリスの論理情動行..
-
認知行動療法で前向きに生きるモチベーションを高める要素:“セルフ・エフィカシー”と“原因帰属”A.バンデューラのセルフ・エフィカシー(自己効力感)は、『肯定的・適応的な認知』を獲得して目標課題を達成することを目指す認知行動療法の作用機序にも関係している。セルフ・エフィカシー(自己効力感)とは目..
-
“シャイネスの心理”と社会生活・コミュニケーションへの適応:社会不安障害・ひきこもりとの相関生後5~8ヶ月頃に多く見られる『人見知り不安(stranger anxiety)』は、他者や社会的状況に対して気恥ずかしさを感じる『シャイネス(shyness)の気質』の起源であるとも考えられているが..
-
社会不安障害(SAD)における『対人不安・回避行動・環境不適応』の症状:対人恐怖症の自己認知の障害社会不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)は社会的な場面や対人的な行為に非常に強い『不安・緊張・恐怖』を感じて、その社会的な場面をできるだけ回避しようとする不安障害の一種で..
-
演技性人格障害の“自己アイデンティティの拡散”と“性的アイデンティティの未成熟”の問題前回の記事の続きになりますが、演技性人格障害の全般的な印象としては、物事への注意深さや慎重な判断が不足がちで、長い時間をかける熟慮を好まず相手への親身な共感性に欠けているという印象があります。大雑把な..
-
他者の注目と好意を求めるハイテンションな演技性人格障害の特徴と表層的な人間関係前回の記事では、衝動性・依存性・自己中心性・感情の不安定性などを特徴とするクラスターBの人格障害では『他人から認められたい(愛されたい)という外向的な承認欲求の過剰』があり、内向性・非社交性・妄想性・..
-
他者(社会)からの影響を拒絶するA群(クラスターA)の人格障害:現実と想像の境界線で孤立しやすい人過去の記事でクラスターBの人格障害について解説したが、クラスターAの妄想性・分裂病質・分裂病型の人格障害に共通する精神力動は『自己の主観的かつ妄想的な世界像』を懸命に維持するために、現実社会や対人関係..
-
双極性障害(躁鬱病)の“Ⅰ型・Ⅱ型”の分類と“軽躁エピソード”が持つ幾つかの問題点:2前回の記事の続きになりますが、単極性のうつ病や双極Ⅰ型障害と違って双極Ⅱ型障害は、ある意味で活動と静止のバランスが取れた精神疾患であり、軽躁状態をどのように使うのかによって『行動性・衝動性・感情制御の..