記事「詩」 の 検索結果 48605 件
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深夜のセミひらいた窓のカ-テンのすきまから、 夜がのぞく。 群青色の下地に、 いくつものほの白い雲を浮かばせて。 夢の続きにまどろみながら、 おもわず手をさしのべようとすると、 遠い異界に、 ..
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痛くて「どんな感じ」と言われて、 戸惑った。 ことばに詰まった。 この感覚に限りなく近づくたとえ。 たとえば、めまい。 見ているものが回るのではなく、 自分自身が際限なく回る。 回りながら..
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くず折れていくくず折れていく姿が見える 真夏の白日がゆっくりコマ送りする カチン 音が消える 道行くひとのまたたきはなく 髪はそよがず張り付きもしない 幌を外した車は急ブレ-キにうろたえ..
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満月見て見て はやく あたしのヌ-ド 欠けるところのない肌色の満月 瓦屋根に寝転んでいたノラネコが むくっと起き上がる 無灯火の自転車がよろよろ路地をいく 海はうねりはじめ..
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ベランダにておまえの目の 白いきらめきは 風にはためく洗濯物にもてあそばれて ぬれて丸みを帯びて 三日月形に鋭くきりこんで あるいはいくつもの星に散らばって たえまなく形を変えながら その底に何を秘..
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暑くて暑くて、 白昼の夢遊病者みたいになって、 息を荒げる。 日が容赦なく照りつける。 額の汗がたれて目がしらにしみる。 わずかの日蔭さえ暑さにさいなまれ、 耳鳴りにセミの鳴き声..
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深呼吸ふたつのビルをつなぐ渡り廊下のガラス戸をあけて 茂る樹木をはさんで花の咲きほこる植え込みの 腰までの高さの柵の 曲がりくねったタイルに指を滑らせて 空をはじめて見るように ぼんやり目を泳がせ..
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渚にて渚にて おまえは泡立つ波に足を取られ 背後からの風に吹きつけられて 少しよろけて 照れ笑いをして ヴィ-ナスみたいでしょ なんて言う 長い髪はなびかず 首と肩と背に張り..
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すとんとすとんと 眠りに落ちることができたらいいのに すとんと 夢の架け橋に着地できたらいいのに すとんと いやな記憶を忘れることができたらいいのに すとんと 人ごみの中に埋没できたらいいのに ..
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みどりの風石段をのぼり山門をくぐる。 かさなる枝葉はさざ波となって、 空をはねのける。 その余勢でざわざわと風が鳴る。 見えない森から伝わってくるのか、 それとも森に向かっていくの..
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男と女の時けもの道を下りたところが三つ辻だった。 道しるべなんてありゃしない。 山裾の東と西、 くねくね曲がった真北の道。 どっちを選ぼうと、 たいして変わりゃしない。 それでもちっと..
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草むしり草むしりをした。 立ち膝をついて、 右手で草の根元をつまみ、 左手で鎌をふるい、 雑草に導かれるままに。 すぐ汗が噴き出してくる。 汗は背中にシャツをへばりつかせる。 突っ張った腰が..