記事「ポエム」 の 検索結果 3079 件
-
夏の記憶 ~Summer Mood Spin-Off Version~齢80になる父の夏の記憶 自分がまだ小学生だった頃 戦から戻った一番上の兄の姿 庭先灯篭の横で直立敬礼 「恥ずかしながら帰ってまいりました 恥ずかしながら生きて戻ってきまし..
-
SUMMER MOOD ~Summer Mood FINAL~蝉が時雨れる道で ふと空を仰げば 少し翳りがちの 木漏れ日が優しい ポツポツと降る雨は 狐の嫁入りか 夏虫がすだく 叢は深い森 はじける風 ラムネの泡..
-
夏の日 ~Summer Mood #4~夏の宵の祭提灯 風に揺れるは哀し 賑わい待つ暮れ方櫓 祭り前の侘しき あの日 人波に押されながら ちぎれるほどに手を振った 細く白い指先が 妙に艶めかしく 愛お..
-
夕間暮れ ~Summer Mood #3~暮れゆく山の端 遠ざかる蝉の声 草むらに夏虫の 集きの清けき 苔むした岩に 打ち水の煌めき そよとも吹かない風は 雲間に迷い子 背中に夕日を背負って 家路..
-
線香花火 ~Summer Mood #2~「今年も行くだろ?」 なんて唐突な問いかけね なんのことかと首をひねって分かった 花火大会だね 去年からの約束だからね 去年は人垣の後ろから見た ..
-
儚きは夢路 ~Summer Mood #1~青松の木陰 か細い木漏れ日に 一人 潜むように 身を寄せる 人知れず優しく 清かな恋心 松の葉擦れに 読み取る風守り歌 波際に立てば 寄せる波の厳か ..
-
風景写真家 ~ある老練の呟き~祖父が遺した一枚の白黒写真 二つの色の境目さえあやふや 印画紙の四隅は傷んで危なげ そよ風が吹けば攫われそうなほど 何を被写体に狙ったのだろうか 風景写真であ..
-
ささやかな二文字ひっそりと咲いた あなたへの恋心 夏の陽射しにも負けずに わたしの胸の中で 大きな背中を 人波に追いながら また少し花を開いた わたしの胸の中で ささや..
-
いま 動いた御大師様の縁日に うちわ片手に浴衣の君 白地に咲いた朝顔の 淡い紫が仄かに薫る 金魚すくいの賑やかに 子供らの声 夜に舞い 線香花火 散り際に 君は御籤ひき「小吉」という..
-
ノック時折 遠くを見るようなまなざしをするね そのたび ぼくはひとり取り残されたような気がするよ こんなにそばにいるのに こんなに遠くに感じる 梅雨明け 蒼が増した空が..
-
自由になるために叶わないことがどんなにあっても あるいは願ったことが違う道を辿っても わたしはいつでも自由でいたい 空を行く鳥のように ゆるがない夢が手をすり抜けても それから祈ったこと..
-
波打ち際 ~なみだのわけ Spin-Off~誰かが残した涙の跡 波打ち際で戯れてる まるで雨だれが穿つ 軒下の風景みたい 涙の後を追うようにして 迷いの溜息が並んでる まるで雨だれを囲む 苔むした石みたい ..