記事「ポエム」 の 検索結果 3079 件
-
涙の理由 ~なみだのわけ Final~頬濡らす 涙のわけを 多分ぼくは知ってる とめどなく あふれる涙 止められないことも 遠ざかる 記憶の色が 思いのほか強くて 切なさに 膝を抱えて 夜明け..
-
時の贈り物 ~なみだのわけ #5~ふいに泣きたくなることがあるよね 大人も子供も関係なく 泣きたくなるよね 悩みとか 苦しみとか 怒りのゆえに 多面体の顔に疲れたとか お腹が空きすぎたとか 抑えよ..
-
鬼灯 ~なみだのわけ #4~鬼灯の紅が夏日に揺れる 君の浴衣の紫陽花が哀しい 涙をこらえて下駄を鳴らせば 鬼灯市の風鈴が沈む 四万六千の幸せと 何を引き換えるの 家路を辿り手をほどけな..
-
俺たち (おじさんのエレジー) ~なみだのわけ #3~君は46歳になったそうだね ぼくはこの秋49歳になるけど こんな歳になるとなんとなく 人生の先が見えてくるよね 何年ぶりになるのかな こうして二人で酒を呑むのは これからは..
-
男坂 ~なみだのわけ #2~男坂は嫌だと言うから 手をつないで女坂 緩やかに上る風 ふわりと立ち止まる君 眩しいほど白いブラウスに 日傘の影が落ちてる 梅雨はもう明け間近 見下ろす坂下の町 ..
-
空の青 ~なみだのわけ #1~忠犬ハチ公を目印に待ち合わせをしてみる 行き交う人の群れは休まない波のよう 規則的に色を変えるのは信号のふた色 空だけは変わらずに 夏の青に染まったまま 早く着きすぎたのはぼく..
-
御影供 (みえく) ~静謐の森 Spin-Off~古の小径往けば 遠く読経の地鳴りか 御影供の響きの なんて切ないこと 離れ行くほどに霞む 木々の粗い肌の上に 木霊の色増し なんて朧げなこと 翠深き杜に ..
-
静謐の森 ~静謐の森 Final~木漏れ日に隠れながら せせらぎの眩しさを追う 唇にこぶしを当てて 切な涙を閉じ込める 水面を流れゆく 花筏を見たあの日 あれからいくつの季節を 通り過ぎてきたのだ..
-
ひとり ~静謐の森 #3~ひとり 両手を上げ空を仰げば 初夏の溢れる陽射しに 溺れるようだ ひとり 足を開いて背伸びすれば 降り注ぐ 穏やかに 木漏れ日のプリズム ただ さえずりの..
-
薄片 ~静謐の森 #2~雨に濡れた木の葉は エメラルドの薄片 触れれば塵と化す 危うげな幻 涙を使い分けるような 女優の器用なんて あまりに不可思議で 怪しげな切なさ 臆病という名..
-
きしみ ~静謐の森 #1~翠のトンネルを くぐり抜けるたびに 陽射しの形が変わる それを例えるなら 街並みが切れて ふいに海原が見えたみたい 錆びついた心が 動き始めたようで ラジオのお..
-
ずっと友達あの日あなたと行った雅の古都を歩いてみる 折からの初夏の風が懐に戯れる 古い用水沿いにせせらぎの音を追いかける 紫陽花の小さな花弁が流れてゆく 鄙びた花街の面影が色を増した..