記事「ポエム」 の 検索結果 3080 件
-
淡い茜雲の西の端が 茜色に染まる頃 突然思い出した 何の前触れもなく 今日は確か 君の誕生日だね また一つ分 人生を生きたね あの頃のぼくは 君で心をいっぱいにしたくて ..
-
枝折 (しおり)路の端に居並ぶ 木々の枝に指をかけ 小枝を手折る そっと息を詰めて 喜び 悲しみ 出会いと 別れと 繰り返すたびに 小枝をそっと折る 土に挿し木すれば いつか久遠の春..
-
誓い ~おっさんの心の唄~いつも近くにいると言った ずっと傍にいると言った それは確かに真実 紛うことなき真実 人気なく閑散とした 公園のベンチに座って 確かに僕はそう口にした 紛うことなき真実 ..
-
2回目 ~ローズ・ティー~思い出したように 時折吹く風の その冷たさに 肩をすくめる カップのぬくもりが 体に沁みてくる マフラーに手を伸ばして ためらってしまう あの日君がくれた シャンプー..
-
ローズ・ティーなんとなくそんな予感はしてた いつもより表情に乏しいから 聞こえないくらいの小さな溜息 オープン・カフェには風が戯れる 思いつめた顔で 「さよなら」 ローズ・ティーの湯気がゆらり..
-
その名前 ~伯父を想う~昨夜の過ぎた酒が残る重い体で歩く 12月にしてはぬるい風がまとわりつく 今にも雨が落ちてきそうな灰色の空 忙しく行き来する都会人たちは伏目がち いつものタクシー乗り場に肩で息しなが..
-
愛を伝えたい昨日見た夢は 君がぼくから去る夢 川面を音もなく滑る 小船のように緩やかに ぼくの知らない誰か その背中に君の髪が 重なって交じり合って 遠ざかる 小さくなる 心のどこ..
-
心残りいつか聞いたことがある 祖母の膝の上で 遠い夏の日の 夜の静けさの中で 神様の左のポケット その中身を投げたら 太陽と地球と月が できたんだって 右のポケットには 砂..
-
赤い靴赤い靴 履いてた 女の子 異人さんに連れられて 行っちゃった 横浜の波止場から 船に乗って 異人さんに連れられて 行っちゃった 公園の高台から ..
-
ブラインドブラインドを上げたまま ベッドに体預ける 東向きの窓に宿る 12月の夜空と星 少しためらいながらも その名前を呟く 胸が締め付けられて 涙がこぼれた 明日の朝 ..
-
風媒花ひとかたまりの風に すすきが穂を揺らす それはまるで 新しい明日を 手招いているみたい あなたがくれたものは 穏やかな日々で それはまるで 秋の静やかな 陽だまりにいるみ..
-
青い日々記憶の森 その木立の向こうに 遠い青春の日々が 揺れている 立ち止まる 緑の木漏れ日に 指先まで染められながら 立ち止まる 「恋」や「愛」という言葉を 憶えたばか..