記事「怪獣」 の 検索結果 961 件
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愛される怪獣とは ~形態学的怪獣論33ベムスターの顔面の立体化は、もはやこれ以外には無いと言えるくらい、考え抜かれたものだ。目を中心とした曲線の錯綜(複雑に入り組むこと)、大胆な平面で構成される頬部。間の抜けた感じを与えないのは、頭頂部か..
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五角形の帝王 ~形態学的怪獣論32エレドータスを経て、ふたたびの前後編となった怪鳥テロチルス。意外にも16話目にして初めての空飛ぶ怪獣だった。残念ながらデザイン画は現存しないが、熊谷氏によれば「首の赤いカラス」がモチーフだという。成田..
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第二期ウルトラ中興の夏 ~形態学的怪獣論31そしてツインテールの登場に先立つこと2週間前に、あのモグラとナマズの合成怪獣モグネチュ―ドンが登場する。高山良策氏自身のデザイン・造型になるこの怪獣は、尾の部分にナマズの顔が付いているという、極めてユ..
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混とんの幕開き ~形態学的怪獣論30ツインテール。この独創性は池谷デザインの頂点といっても過言ではない。驚異の高山造型は「造型に不可能無し」を印象づける出来映えで、尾の先端にまで緊張感のある配慮や柔らかな質感、全身を貫くシルエットの美し..
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正統か、独創か ~形態学的怪獣論29第三話のサドラも、地味ながら味わい深い。テレスドンの変形したデットンと同様、全身はイモムシ状の体節から成る。モチーフがサソリであるときけば、この体節も手のハサミも得心が行く。しかし、サドラ最大の魅力は..
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『ウルトラマン』が帰ってくる!/第二期ウルトラ怪獣偏 ~形態学的怪獣論28それは一つの事件だった。『ウルトラセブン』終了後、スポ根ドラマや妖怪ブームのさ中に旧作の再放送などで復活の兆しを見せ始めた怪獣ブーム。公害問題を背景に『ゴジラ』の復活が決定、ついで新年早々から『スペク..
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ウルトラマン怪獣・王者の風格 ~形態学的怪獣論27制作順では8番目のレッドキングは、ベムラー同様、二脚怪獣の決定版を目指して造られたという。下から見上げた巨大感を出すために、ひたすら頭は小さく、高い位置に設定され、そこに至るまでの道程を階段状の凹凸で..
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ウルトラマン怪獣・ゴジラの呪縛からの脱却 ~形態学的怪獣論26昭和41年7月17日、巨大な青い火の球が日本に飛来し、湖に消えた。ふたたび出現した時、それはトゲだらけの黒い悪魔に姿を変えていた。ベムラーは第一話登場の怪獣だが、製作順では9番目だったことが、現在は広..
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革命的怪獣デザイン2・カネゴンとケムール人 ~形態学的怪獣論25《カネゴン》 日用品をモチーフにし、怪獣の素材があらゆるところに存在し得ることを知らしめた、代表的傑作怪獣カネゴン。形態ばかりか、その名前も示唆に富み、これ以降教育怪獣ママゴンなどの傍流を産み続けた..
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革命的怪獣デザイン1・ガラモン ~形態学的怪獣論24成田亨氏によるウルトラ怪獣のモチーフは、それまで王道であった「生物」の枠を大きく踏み出し、「日用品」から「完全空想型」に至るまで一挙に拡大した。既存生物からヒントを得て、これをデフォルメ・合成し、前代..
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魚と人面、石と風船 ~形態学的怪獣論23それまでの怪獣には無く、成田デザイン・高山造型になってはじめてあらわれた特徴のひとつに、「タラコ唇」がある。ガラモン、ラゴン、人工生命M1号など、人間型の怪獣に付与された大きな唇。ともすればお笑いにな..
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ウルトラQの四脚怪獣の王道・パゴス ~形態学的怪獣論22『ウルトラQ』シリーズにおいて、ペギラ、ガラモンと並ぶ人気怪獣と言えば、パゴスではないだろうか。東宝映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」のバラゴンの改造で、堂々たる個性をたたえた四脚怪獣の王道を行く..