記事「新潮文庫」 の 検索結果 298 件
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「銀河鉄道の夜」宮沢賢治著ごめんなさい。すいません。申し訳ない。 最初にとりあえず謝っておきます。 それと、読書感想文のネタ探しでこの記事に来られた方には、役立つ記述は皆目ありません。 たいして長い作品でもな..
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「バーネット探偵社」モーリス・ルブラン著/堀口大學訳ルパンIII世の祖父である怪盗ルパンの活躍を描いた短編集。 “ルパン傑作集(VIII)”とサブタイトルが付してある通り、シリーズの第8作で、本格推理の長編を量産したあとの軽めの後期作品である。と..
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「砂の女」安部公房著読むだけですっきりわかる不条理。 ↑マクラは前記事でとりあげた本の題名をモジりました。 語り手である主人公は、教師のかたわら昆虫採集に熱中している、今で云うオタクぽいタイプの30代の男性で..
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「変身」カフカ著/高橋義孝訳遅刻したときのよくある言い訳として、本書に由来する「起きたら毒虫になってまして」は、カミュの“異邦人”に由来する「太陽が黄色かったもんで」と並ぶ定番であろう。 要するに、勤め人の男が毒虫になって..
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「秘祭」石原慎太郎著当時自民党所属衆議院議員&現東京都知事石原慎太郎による小説。 言動とか信条にはまったく支持も共感もしないし、世代が違うから“太陽族”にも親しみはないけれど、この小説そのものは、土着的なものの恐ろしさ..
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「玄笑地帯」筒井康隆著完全にファン限定のエッセイ集。 読者にサービスしようという意図が薄いうえ、構成に改行が一切無いため、とっつき悪く読みにくい。 それもそのはず、本書は、1980年代に“筒井康隆全集(全20巻)”..
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「飛ぶ夢をしばらく見ない」山田太一著60代→40代→20代・・・と段階的に若返ってゆく女性と、40代中年男との恋愛小説。 TVドラマの脚本を主戦場にしてきた著者ならではの練達の会話とストーリーテリングによって、荒唐無稽な設定を叙情..
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「天上の青」(上・下)曽野綾子著著者の曽野綾子氏と云えば、当記事筆者の乏しい知識では遠藤周作氏と並んで日本のクリスチャン作家の代表格で、マスコミで見かける言動から短絡的に持ってた先入観としては、書かれるものは真善美を追求した高邁な作..
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「キッドナップ・ツアー」角田光代著小五の夏休み、主人公の女の子は、夫婦不和のため2ヶ月前に家を出た父に町から連れ出され、行く当ての無い旅に出る。最初のうち乗り気でなかった女の子だったが・・・・・・。 甲斐性のない父と、思春期にさしか..
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「牛への道」宮沢章夫著劇団「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」の創設メンバーであり劇作家である著者による、意外な題材を斜め視点で描き出すまったり系のエッセイ。 て本のコシマキやカバー裏に印刷されてる売り文句か!(セ..
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「極楽TV」景山民夫著今は亡き、放送作家でありのちに小説家の著者(1998年に51歳で死去)が、放送作家時代にテレビについて批判的に書き連ねたエッセイ。 構成としては、まず長ったらしい前書きで「テレビを消せ!」と反語..
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「墨攻」酒見賢一著“墨守”の語源である墨子をモチーフに、想像と理知で叙事を描出する一篇。文庫本150ページ弱、ほどほどのボリューム。 ストーリーは、辺境の小城を守るために墨子教団の凄腕ひとりが派遣され、屈強な大軍..