記事「新潮文庫」 の 検索結果 298 件
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「留学」遠藤周作著留学っておいしいの?いいえとっても辛いのよ。 本書の収録作が書かれたのは昭和39年から40年で、西暦だと1965年頃だから、う~んと、今(平成21年)からは40年以上前である。 著者の遠藤..
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「絶対音感」最相葉月著ノリノリだったり楽しかったり悲しかったり、と、もっとも論理にそぐわない感覚である"音感"に対して厳然たる"絶対"の組み合わせ「絶対音感」を追求したら文庫本400ページを越えました、な、重厚な一冊。 ..
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「残虐記」桐野夏生著新潟で引きこもりの青年が9歳の女児を誘拐してそれから9年間も自室に監禁していた事件が数年前に実際にあって、本書は題材の着想をその事件から得ている、そしてタイトルが残虐(!)記、とくれば、文学とかミス..
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「太陽の塔」森見登美彦著わりとさいきん文庫化された小説で、書店で目の端に入っていたものの、タイトルだけ見て気鋭の若手による思想色の濃い偏向した作品だと思い込んでいた。なんでかというと、タイトルを勘違いして太陽のほu(略) ..
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「パニック・裸の王様」開高健著この本を手に取るのは正味25年ぶりだった。25年ぶりに読んでみて、先入観コミの印象とは今回はずいぶん読後感が異なっていた。 ふつう、著者の開高健氏といえばどんなイメージが湧くであろうか。もう亡く..
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「文章読本」中村真一郎著25年ほど前に刊行された文庫本で、雑誌の連載(「ミセス」誌!)として書かれたのは30年以上前である。 この地味な幾何学模様の装画、素っ気ないタイトル。まさに古き良き時代の文庫本といった趣きだ..
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「家族八景」筒井康隆/清原なつの著小説のほうの「家族八景」は初版が昭和50年となっているから、もう30年以上も前の作品である。この画像は現行のものとは異なり、改版前の真鍋博氏によるもの。 しかし内容はいまだに古びない、 ..
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「東京奇譚集」村上春樹著東京で奇譚とくれば、村上春樹氏が内田百閒さんのおそるべき掌編連作短篇『東京日記』を念頭に置いていないはずがない。現実の隣のありえない世界をまるで日記のように淡々と描き出す『東京日記』を現代に読み替え、..
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「大山康晴の晩節」河口俊彦著将棋の指し手はさっぱり分からないのに、将棋の世界を描いた本はけっこう好きだ。 それはなぜかといえば、ごくわずかの勝者と大多数の敗者に色分けされる勝負の世界が持つギリギリ感に憧れがあっても、一..
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「家族場面」筒井康隆著90年代前半に書かれた短篇7編を収録した作品集である。 当Weblog運営者は著者の筒井康隆さんの作品、とくに昭和の頃の作品がたいそう好きで、だからこーゆー比較的さいきんの作品を読んでもほとんど..
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「狂気の左サイドバック」一志治夫著狂気、とはまたタイトルからして穏やかでない本書の内容は、90年代前半サッカー日本代表都並敏史選手がワールドカップ予選に賭けた異常な情熱を描いたノンフィクションである。 当Weblog運営者をはじ..
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「人形の家」イプセン著/矢崎源九郎訳今から120年ほど前に書かれた戯曲で、近代劇を確立した古典的名作である ..