記事「新潮文庫」 の 検索結果 298 件
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「黒い雨」井伏鱒二この記事をアップロードする8月6日がたまたまウチの書棚の並びが本書を紹介する順番になっているのは、たんなる偶然にしても気が重い。 原爆をテーマにした作品である。 なにしろ一瞬にして十万人単位の..
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「友情」武者小路実篤著むしゃのこうじさねあつ、である。 極私的なゴタクを述べる前に、読書感想文などのネタ探しのために検索して来られた方のために、あらすじやポイントを概観しておこう。 主人公の野島は貧乏で頭でっか..
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「チップス先生さようなら」ヒルトン著/菊池重三郎訳わ、四半世紀以上も記憶に埋もれてた文庫本が出てきたぞ、これだから10回以上の引越の度に段ボールに詰めるだけで何も整理してない本棚は恐ろしい。 本書は、19世紀後半から20世紀初頭の英国、全寮制の..
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「楢山節考」深沢七郎著かつて行われてた毎年のフェア"新潮文庫の百冊"(いきなり^^;)や教科書のガイドで作品のひとつが代表作として必ず紹介されるがゆえに、その作品により培われた先入観に影響されて作家の全容へアプローチするこ..
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「長距離走者の孤独」アラン・シリトー著/丸谷才一・河野一郎訳以前に本書を或る方から薦められていて、今回4年ぶりにフルマラソンを走るので、いい機会だから買って読んでみた。 読んだことがなくてもなんとなく内容は知っているような気がする本の代表格であろう。当W..
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「シャドー81」ルシアン・ネイハム著1975年に出版されたサスペンス?アクション?小説。かなり特異な題材を扱っており、航行中のジャンボ旅客機を正体不明の戦闘機が追尾し、撃墜をちらつかせながら身代金を狙うというものだ。 冒頭から犯人..
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「人とつき合う法」河盛好蔵著“私自身のことを考えてみると、私はまず人に快感を与える容貌の持ち主ではない。性質についていえば、他人の幸福よりも不幸を喜ぶ根性の悪さがある。自分はできるだけ怠けて、人を働かせ、その功を自分だけでひとり..
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「生きとし生けるもの」山本有三著(昭和30年発行・昭和53年購入、新潮文庫) あ、シメを先に書いてしまった、もうこんな時間か、ソッコーでUPしてしまおう。 この本が書棚にあること自体を憶えてませんでした。『心に太陽を持て..
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「海軍めしたき物語」高橋孟著今から約60年前、日本・ドイツ・イタリアの三国同盟が英米ほか連合国を相手に第2次世界大戦と呼ばれる戦争を約4年にわたって行い、国が滅ぶ寸前までボロボロに負けました。その戦争の中で日米間の一連の戦闘をと..
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「ホワイトアウト」真保裕一著真冬の人里離れた巨大ダムを舞台に、人質を取って立てこもる武装グループへ単身で挑む男。 本書を読んだのは6年ほど前で、文庫本で600頁を超える分量を一気に読んだ記憶が強く残っている、わりには、内容..
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「リプレイ」ケン・グリムウッド著記憶を保持したまま時間を遡行するというモチーフでは筒井康隆さんの『しゃっくり』と並ぶ作品。並んでるけれども『しゃっくり』ではディティールがシュールさを帯びる特質があらわれた短編に化身するのに対して..
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「モオツァルト・無常という事」小林秀雄著確実に彼の手になる最初の部分を聞いた人には、音楽が音楽に袂別(べいべつ)する異様な辛い音を聞き分けるであろう。そして、それが壊滅して行くモオツァルトの肉体を模倣している様をまざまざと見るであろう。(..