記事「時代小説」 の 検索結果 863 件
-
『後北条竜虎伝 』(海道 龍一朗:新潮文庫)戦国北条家の三代目・北条氏康が主人公の物語。 早雲から父・北条氏綱を経て、「河越夜戦」に至る氏康最大の危機に臨むまでの、所謂大河小説になっている。 主人公の氏康を支える脇役は、氏康と同年齢の..
-
『この君なくば』(葉室 麟:朝日新聞出版)幕末の九州、尊皇攘夷と開明開国でゆれる架空の小藩・伍代藩--軽格の藩士の二男に生まれた楠瀬譲と恩師・檜垣鉄斎の娘・栞とは互いに惹かれあう仲だった。檜垣鉄斎の学塾「此君堂」と--何ぞ一日も此の君無かる..
-
『紅の袖』(諸田玲子:新潮社)本作品は、幕末ペリーが浦賀に来航、さらに江戸湾まで乗込んできた時期、嘉永6年(1854)の12月から翌年の12月までの異国船迎撃用のお台場築造にかりだされた武蔵川越藩のあわてぶりが背景になっている。..
-
『おれは清麿』(山本兼一:祥伝社)本作品は江戸末期の刀鍛冶(刀工)として活躍した山浦清麿の一代記で、奔放で波乱に飛んだ生涯を描いている。以前には、吉川英治が『山浦清麿』(1938年)という作品を出している。 実在の山浦清麿は、文..
-
『朝の霧』(山本 一力 : (株)文芸春秋 )珍しく山本一力の史実を材料にした作品。舞台は戦国期の四国・土佐で長宗我部国親・元親が覇権を広げていた時代で、主人公は土佐の土豪のひとりである波川玄蕃とその妻で国親の娘で元親の実妹の養甫。 永禄3..
-
『お順~勝海舟の妹と五人の男(下)』(諸田玲子:毎日新聞社)お順の下巻は佐久間象山が国元・松代に蟄居となる嘉永7年(1854)から晩年までが描かれている。象山は文久2年(1862)まで蟄居させられるがこの間世の中は大きく変化していく。象山にとっての大きな事件..
-
『囲碁小町 嫁入り七番勝負』(犬飼六岐:講談社)時代は幕末文久2年、主人公は囲碁小町と評判の薬種商桔梗屋の娘のおりつ。 ある日,表御番医師を勤めていて今は惣領に家督を譲って隠居している筧瑞伯と手合わせした際,ふとしたことから瑞伯が揃える一流棋士..
-
『お順~勝海舟の妹と五人の男(上)』(諸田玲子:毎日新聞社)お順は勝海舟(麟太郎)の13歳年下の妹である。本書はこのお順と深く関わりを持つ五人を 軸に幕末から明治維新の激動期を女性の視点で描いた作品になっている。 このうち読了した(上巻)は天保12年(1..
-
『 享保貢象始末 』(堀 和久 :文春文庫)徳川吉宗の時代、享保14年(1729)、唐の商人・鄭大威が吉宗将軍への献上物として、ベトナムから牡牝二頭の象を長崎に運び、そのうち牡の白象一頭が四十数日かけて京に到着、更に東海道を進み江戸にその姿を..
-
『千両花嫁~とびきり屋見立て帖』(山本兼一:文春文庫)幕末の京の都で大店の茶道具商「からふね屋」の一人娘ゆずと二番番頭の真之介が駆け落ち同然に夫婦になって道具屋(とびきり屋)を開店する。 このとびきり屋を舞台に繰り広げられる日常の人情話で、江戸を舞台..
-
『みおつくし料理帳~八朔の雪』(高田郁:角川春樹事務所)高田郁さんの作品は、この「八朔の雪」で2冊目になる。 江戸の人情物を作品にしている女流作家は、平岩弓枝さんから始まって、最近の宇江佐真理,北原亞以子,諸田玲子などつい引き込まれて読む作品が多い..
-
『アラミスと呼ばれた女』(宇江佐真理:講談社文庫)宇江佐真理さんの「アラミスと呼ばれた女」は、幕末の長崎から函館を舞台に、フランス語に堪能な女通詞・お柳に榎本釜次郎(武揚)をからませた歴史小説。 幕末にはたして、お柳のような女通詞が実在したかのは..