記事「短歌」 の 検索結果 17219 件
-
和歌山近美では川口軌外展+折口信夫=釈迢空、最晩年の短歌作品とんと一つ 鼓の音や 福寿草 (松本 邦吉) 詩人の松本邦吉さんとは小生、1982~86年の間、ともに詩誌「麒麟」の同人でした。当時の松本さんは、シュルレアリスム的かつ戦闘的で、果敢な..
-
田村尚子写真集『ソローニュの森』、これは素晴しいです+堀田善衛『明月記私抄』を再読野分跡 倒れし木々も 皆仏 (高浜 虚子) 野分(のわき)は台風です。ちょうど今も超大型の台風16号が沖縄本島を通り抜けて北上中。猛烈に強い風が木々をなぎ倒しました。虚子の眼は、無慙..
-
早稲田古典籍研究所ワークショップ、〈文〉を主題に盛会でした+米川千嘉子歌集『あやはべる』誕生です片髭の 鯰をはなつ 清水かな (安東 次男) この鯰には顔の片側にしか髭がないのですね。その魚を山を流れる川に放ってやりました。山中の冷気が広がります。片髭ナマズの滑稽感が「俳」でし..
-
吉増さんと石田尚志さん、映像ジャムセッションに驚嘆+横浜トリエンナーレ、行きました法師蝉 終りの声に 近づけり (山口 誓子) 今年の九月、どうしてこうまで暑いのでしょう。ツクツクボウシの声は夏の終りを告げますが、今年の夏はどうも終りそうにないですね。さてこの句、..
-
ジル・ドゥルーズ『シネマ』1・2、勉強してますが…+三島由紀夫『三熊野詣』、まさに折口がモデルさみし身に ピアノ鳴り出よ 秋の暮 (杉田 久女) 秋は愁い顔の似合う季節。夕暮れ時ひとりポツネンと居間に身を置いているとなんだかさみしくなって、どこかからピアノの音色でも聴こえてこ..
-
NHKでは「伝説のロックギタリスト」放送+短歌研究賞受賞式に出ました忌日ある 九月に入りぬ 蝶燕 (橋本 多佳子) 誰か身近なひとが九月に亡くなっているのですね、秋のお彼岸も近いです。秋を迎えて、残された命僅かな蝶が飛んでいます、南に帰る日も近づ..
-
故塚本邦雄の蔵書+今年も8月のNHKは「反戦チャンネル」です夏痩せて 少年魚(うを)をのみゑがく (西東 三鬼) 酷暑で食慾がなくげっそりと痩せた少年が、魚の絵ばかりを描いている、というのですね。読者は、少年を巡るストーリーを創りたくなります。..
-
吉増剛造氏「gozoコキ、キセキノ集い」が開かれました+宇野浩二全集のこと佐保姫の くちびるうごきそめしかな (松本 邦吉) 「佐保姫」は、春の野山の造化を司る女神。その「唇」が動き出した、というのですから、四囲のそこここに春の気配がはっきりとし始めた、..
-
岡井隆氏歌集『ネフスキイ』合評会は充実した時間でした+ジェネシス初期のCD女学校 冬晒(ふゆざれ) 落書(らくがき) 「I like him」 (中村 草田男) 草田男の第五句集『銀河依然』(昭和28年)のなかに、この句を見つけ、思わずクスッと笑いました。..
-
第60回の「読売文学賞」受賞式+M・シュネデールの『プルースト 母親殺し』鷹匠の 鷹なくあそぶ 二月かな (安東 次男) 安東次男(つぐお)さんは現代詩人でありながら、加藤楸邨の門下に入って俳句作りにも心血を注ぎました。俳言(はいごん)性というか、いわ..
-
「滞院」&「退院」報告+7日の三省堂書店・現代詩朗読イベントは盛況でした!寝ごころや いづちともなく 春は来(き)ぬ (与謝 蕪村) 蕪村のこの句、季語は「春は来ぬ」、つまり立春ですね。さて今年も立春を過ぎて、なんとなく空気も初春の気配を漂わせてきたようで..
-
吉増剛造さん、毎日芸術賞受賞式+ジュンク堂では前田英樹×吉田文憲トーク雪達磨 眼を喪(うしな)ひて 夜となる (角川 源義) 珍しく雪が降り積もりました。近所の子どもたちが大きな雪だるまを作ります。昔なら雪だるまの眼は炭団(たどん)を使ったもの。(..