記事「短歌」 の 検索結果 17220 件
-
手づかみに素麺すする食卓におちたるもすするフォークを持つも午後五時半、花王石鹸の月を見た。 暮れ方の空に、凛々しく浮かんでゐた。 月は佳い。 月は有り難い。
-
素麺の一把をあねといもうととわけあひすする金糸卵そへ茂吉は、『白き山』を読んでゐる。 どう言ふ経緯か、岡井隆の『今から読む斎藤茂吉』を知り、アマゾンで手に入れた。 小池光の『茂吉を読む』、北杜夫の『茂吉彷..
-
叱られしのち手をかかげだつこせよとせがむ二歳を抱きあげにけり並木の桜が、紅葉するのと落葉するのと、追つかけつこ。
-
妹を叱れば姉はいもうとにすりよつてゆく上目づかひに些かの、偏頭痛。 ナンダサカ、コンナサカ。
-
あふたびに吠えかかりこしパピヨンの年経て鼻面しろくなりたりほんの短い時間ではありましたけれど、氷雨のやうな、時雨れのやうな。 冬来向ふ。
-
この年の花火をみずて新盆のおぢの仏壇閉ざされしまま斐伊川の夕焼け。
-
たれもたれも充ち足りてゐるはずもなくプッチンプリンの爪を折りたりなめたらいかんぜよ
-
すぢほそく透けゐる髪の幾本を読書眼鏡につままむとすも
-
七歳を児童館二歳を保育所へとどけしのちに短歌人誌よむ
-
あさなさなゴーヤ黄花にくる蜂の胴のふときがやすやすと飛ぶ
-
寒暖計二七度をたしかめてすこしうれしい葉月朔日
-
「ゴーヤ」ゴーヤ 長月の日差しゴーヤの葉群より洩りてはだらの影がゆれたり みづからを罰するごとくキッチンの温度計みる三十五度を 波板のプラスチックのさし..