記事「短歌」 の 検索結果 17219 件
-
思うもの夕暮れの空ほんのりと茜さし 共に染まりし続く雲へと 店先に鮮やかなりし桃の枝 蕾開きて雛祭りゆく 春めいて浮きあしだちて行く先で 目に入りしもの君に似合いか
-
ミモザ急ぎゆく後ろ姿を追いかけし 甘き香りのミモザの吐息 霧雨に傘を迷いてささぬまま 歩く道には靴跡ふたつ 枝垂れ咲く白梅の下ぼんやりと 猫は歩きぬ春を知ってか 壁際に寄りかか..
-
鎮静つま先のひとつ分だけ離れたる 淡きぬくもり心鎮めし 風に舞うビニール袋の行き先は 誰も知らぬげ乗りて行きたし ぽたぽたと軒に零れし雨玉を 数えられるほど今日は見ており
-
くもり空うす重く行くあてもなく雲の中 白梅ほどけ頬も和らぎ 玉葱を刻む音だけ響く夕 ただ淡々と音は続けり 白さにも色は重なり彩りと なりて白梅花深き色
-
彷徨う勢いのある恋愛の懐かしき ゆるりとするを良しと思へど 寒き日は些細なことに迷いあり 風冷たくてよそよそしくて 甘き香の赤き苺を一粒と ほおばりて夜ひとり噛みしめ
-
降るものは街灯に薄くけむりし雨粒に 手を延ばしたる現を忘れ 胸元に小さく収まり髪うねり 頭上より降る甘き囁き 繰り返す言葉の色は交じりあい 君は君なり僕は僕なり
-
はな柳より新緑の芽の伸びいでて 窓辺より来る春の彩り 春色の花の束より香り立つ 隙間埋めゆく薔薇のため息 造りたる花器に添えたし真っ白き 風に揺れたる一輪のはな
-
ももいろ夕空にしんと静まり影残す 遠き富士なり続く空なり 梅香るお酒に今夜は触れてみる 君想うこと無きにあらねど それぞれの桃色映えて寄り添いて 薔薇の棘にも絡まりて夜
-
ことばひとつあやふやな言葉の中の一瞬の 確かなものをあなたにさがす 逢うたびに言葉ひとつを求めたる おんなに生れしそれもまた好し 繋がりの脆さを隠す一言を 霞のごとく纏いて眠りぬ 気..
-
ぼたん雪夕方から東京にも雪が降り始めました。 きれいなぼたん雪。 思わず見上げてしまう空。 さすがに、口をあけて、雪を食べる真似はしなかったけれど(#^.^#) この時間、窓から見える屋根はき..
-
デパート時間まで彷徨い歩く気持ちにも 華を添えたりディスプレイの光り あれこれと思いめぐらせ選びしを 赤きりぼんに想い結びて 君の手にそっと合わせて測りたる 贈る手袋風強き日に
-
横顔流れゆくあかき血の色透けるように 贈られし物心染めゆく 横顔をしばらくぶりに見てみれば 寄り添い気味でゆるゆる気味で 少しだけかがんで添いしエスカレーター いたずらっ子の顔に戻りぬ..