記事「角川文庫」 の 検索結果 232 件
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「不可触領域」半村良著後発の“アンタッチャブル”を連想させてしまう本書のタイトルは、高度に政治的なのでうかつに立ち入れない秘密、という意図である。 ジャンルとしては、SF+ミステリー。 SF、と言っても、“不可触”..
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「日本細末端真実紀行」椎名誠著1980年代のはじめ、30代だった椎名誠氏が、単独かせいぜい3人くらいの野郎連れで、日本国内のあんまり名所でないところを、"ちまっ"と旅した紀行集。 紀行といえば、なかなか訪れがたい景勝地とか遺..
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「ロンドンで会おう」いしかわじゅん著で、前の記事で紹介した本の続編が、おそろしいことに長編で出ている。 ノリは前作とほぼ同様なので、なんでかこの記事を参照された方は、「東京で会おう」の記事をご覧下さい。 ついでに、カバーを描..
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「東京で会おう」いしかわじゅん著著者のいしかわじゅんさんは漫画家が本職である。 一般にはBSマンガ夜話のコメンテーターとして有名かもしれない。 そのいしかわじゅんさんが平成の初め、マルチに活躍してた頃に雑誌“野性時代”に書いた短..
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「スバル星人」大原まり子著ホンダシティカブリオレ。 東急文化会館五島プラネタリウム。 萬田久子。 ペレストロイカ。 イラン・イラク戦争。 全25章の冒頭、第1章に現れる固有名詞である。 刊行された昭和63年..
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「だって、欲しいんだもん!」中村うさぎ著人間の三大欲望のうち物欲に対象を絞ったエッセイで、他の欲望ふたつは即物的だからエッセイも数多あるが、物欲に関するものでしかも面白いトーンのものは意外とレアかも。 ピンク基調のカバーデザインも著者..
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「誰か故郷を想はざる」寺山修司著サブタイトル“自叙伝らしくなく”に従えば、自叙伝ではなく叙情伝だということになろう。 すみません、一行目がトップページのタイトルに記事の概要として表示されるもんで、内容に関する表現を一発で仕留め..
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「くるぐる使い」大槻ケンヂ著“オカルトで やがてかなしき ラノベかな” ロックバンド筋肉少女帯のリーダーでもある著者が超常現象を題材に採って、ギャグを散りばめつつ軽く読める短編集。 ・・・と、あとがきでも著者自身がそ..
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「セーラー服と機関銃」赤川次郎著最初にお断りしますと、この記事は、同名映画の原作である小説を紹介するもので、しかもカバーが薬師丸ひろ子さんの文庫本なので、長澤まさみさん主演のドラマに関する検索でお越しになった方には、参考になりません..
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「ジャズと爆弾」中上健次VS村上龍今は亡き中上健次と、デビューしたばかりの村上龍との対談集である。 何十年か生きていると、過去に買った文庫本を見返して、いったいその本を自分がどういう動機で買ってどういう読後感を持ったか、ほとんど..
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「阿寒に果つ」渡辺淳一著ひとことでまとめると、“痛い”小説である。 近作では「ひとひらの雪」や「失楽園」で中高年の愛欲(#^.^#)を描いて話題を呼ぶ著者が30代の頃に書いた、比較的初期の作品が本作である。内容は、さら..
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「タクシー狂躁曲」梁石日著10年以上にわたる著者の東京でのタクシードライバー経験をベースに、頓狂な客との騒動を笑いあり涙ありで描き出す連作ヒューマンコメディーである。 というのはほとんど嘘で、 “月はどっちに出てい..