記事「長編」 の 検索結果 995 件
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おもしろうて、やがて悲しき井上ひさし『おれたちと大砲』読了。 この大長編をすいすいすいっと読ませてしまうのはやはり先生の手腕! だが、幕末に生まれたこのちょっと抜け作の幼馴染たちの何とも滑稽で、最後にまた悲しさと..
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お馴染北海道ミステリ等東直己『鈴蘭』読了。 この人の本を読むと、単純だが北海道に行きたくなる。北海道新幹線はつながるものの、やっぱり車の世界だなあ、とは思うけど。 ちょっと何か、本筋にがっちり関わらない登..
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読み方、浅い?白石一文『神秘』読了。 結構な長編。さほど飽きずに読めるし、けっこう意外な展開だけれど……結局、なんでこういう話を書いたんだろう? 運命論? 死生観? 読み方が浅すぎてわからないのかしら..
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死ぬことは、踊ること保坂和志・作、小沢さかえ・画『チャーちゃん』読了。 作者も愛しい猫を亡くしている、と聞いた。その時に書いた本だ、とも。きっといっぱい泣いたんだろうな、と思う。泣いて泣いて、これが書けたの..
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日本のファンタジー宮部みゆき『荒神』読了。 かなりの長編だが、さすがの筆力で飽きさせない。それにしても、この怪物は怖い。ファンタジーと言っても、やはり緻密な計算がされていて、ラストまで気が抜けない。 ..
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中国の悲しみ余華著・飯塚容訳『死者たちの七日間』読了。 これ一冊で、現代中国の(特に都市部)の抱える問題がすべて理解できると同時に、小説としてもかなり優れている。それにしても、なんでこんなに中国現代..
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珠玉のオムニバス縄田一男編『吉原花魁』読了。 隆慶一郎、宇江佐真理(惜しい方を……)、藤沢周平など、豪華な布陣による吉原小説オムニバス。どれもこれも面白く、いずれ劣らぬ出来栄え。遊郭を描いているけれど、..
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生き方の本だったしりあがり寿『表現したい人のためのマンガ入門』読了。 漫画の描き方を具体的に説明している本ではなかった。というか、しりあがり寿がこれまでどんなふうにマンガ家とサラリーマンを両立させてきた..
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泣くことはないが辻村深月『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』読了。 この内容にしては長編すぎるような……なので、なんとなくAmazonのほかの人たちの感想にあったような「最後に泣く」みたいなことはなかった。女性..
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映画を見たくなる中野翠『小津ごのみ』読了。 導入部分が、小津映画の様式美というか、女優の着物の美しさや和室風景のインテリアのことばかりを取り上げていたので、こんなことばっかりだったらつまんないな、と思っ..
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不気味なぬるさ小池昌代『ことば汁』読了。 面白いのだけれど、引き込まれるのだけれど、みんななんだか気持ち悪いんだよなあ。ぬるい、ぬるぬる、どろり……というような形容詞になるかしら。ストーリーはそれぞれ..
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才能あふれる2冊澤田瞳子『若冲』読了。 長い作品だが、一気に読めた。 あの変質的なまでに描きこむ、従来の、というかどの他の絵師の日本画とも違う作風の裏に潜んだストーリーを描いた秀作。大変な想像力..