記事「保科正之」 の 検索結果 76 件
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歴史小説 鶴ヶ城物語(206)◇賢君の苦渋(34) 無論、江戸開府以来の大惨禍である。幕府当局の文治政策も軌道に乗り、保科正之も大老職(ではなく補弼役)に任じてから5年目となっており、47歳の働き盛りであった。 ..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(205)◇賢君の苦渋(33) 聖人君子の誉をほしいままにした保科正之にも、こういう「人生」が潜んでいたのだ。正之自身が、その出生の時、秀忠夫人(NHKで放映中の於江)によって抹殺されかかったこ..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(204)◇賢君の苦渋(32) 「母上、おはなしあれ」 「むう・・・」 不気味なうなり声をあげ、怨憎の想いを込めた白い眼で正容をにらみつけつつ、じりじりと半身を起こしかけた。 たまりか..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(203)◇賢君の苦渋(31) 正之自身、将軍補弼役となってからは、江戸にいることが多く、めったに会津へは帰らなかったようだが、重臣たちが国許をしっかりと守り、正之の治世方針を過ちなく推し進めて..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(202)◇賢君の苦渋(30) 保科正之の驚きも非常なもので、 「女とは、このように恐るべき生きものなのか・・・」 と茫然となったが、直ちに、厳しく詮議をすすめ、老女三好をはじめ、この毒殺..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(199)いよいよ、明日は婚礼という7月25日に、いそいそと、春子は桜田の上杉家上屋敷を出て、実家である芝の保科家上屋敷へ赴いた。 これより先、保科の江戸藩邸では、秘かに毒殺の計画が進められている。春子は..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(198)◇賢君の苦渋(26) 保科家の婚礼の仕度にしても、30万石と100万石との相違がどうしても出てくるのは仕方もないことだが、さらに、この縁談が前田家からの熱心な希望によるものだということ..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(197)◇賢君の苦渋(25) この変死事件が、前述の前田家との婚礼に関係があるのだ。いまからみれば面白い事件だが、当時の正之にしてみれば、父親として、まことに悲痛な思いをしたに違いあるまい。 ..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(196)◇賢君の苦渋(24) それで正之は、菊子の死により、このお万の方を継室(後妻)としたのである。この他に正之は、おふき(尾張の浪人・沖某の女)、おしほ(牛田氏)、なつ(沢井氏)と3人の側..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(195)◇賢君の苦渋(23) この松子は、正之の正室の子ではない。側室おしほの方が産んだ娘であった。この松子の前田家への嫁入りについては、さすがの正之が、 「わしとしたことが、このような不..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(194)◇賢君の苦渋(22) 自分の後を継いで前田家4代の当主となるべき綱紀の将来を考えた利常は、 「自分はもはや老いて行末もおぼつかぬし・・・綱紀の頼むべき人物と手を結んでおきたい」 ..
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歴史小説 鶴ヶ城物語(193)◇賢君の苦渋(21) 4代将軍家綱の補弼役となった保科正之は、幕府大老(のような存在)として幕閣の中核となったが、 「会津侯は、古今希なる賢君である」 と、前田利常は褒め讃えてい..