記事「古典文学」 の 検索結果 231 件
-
古典文学探訪64 「源氏物語・紫の上をしのぶ」2 柳沢吉保の側室の日記にも引用された古歌6歳の匂宮は庭に咲いた桜をいつまでも散らせたくないものですから、木の周りに几帳を立てれば、風を防いで 花が散らないだろうと、子供らしいことを言います。源氏は後撰集のかつての歌人よりも匂宮の方がかし..
-
古典文学探訪61 「源氏物語・柏木の懸想」2 猫騒動によってのぞき見されてしまう女三の宮柏木が女三の宮を垣間見してしまうのは、3月の末、蹴鞠が催された時でした。源氏の息子の夕霧が寝殿の階段に腰を下ろし、柏木もやって来て座り込みますが、猫のしわざによって、女三の宮の姿を見てしまうというハ..
-
古典文学60 「源氏物語・柏木の懸想」1 女三の宮を妻に迎えたのが間違いのもと「源氏物語」の「柏木の懸想」という箇所を授業で以前も取り上げたことがありますし、今度も扱います。柏木が光源氏の正妻の女三の宮の姿を垣間見て、彼女に余計思いを燃やしてしまう部分です。教科書に取り上げら..
-
古典文学探訪59 北京五輪の「四海皆兄弟」 自分に謙虚になれば他人と兄弟にオリンピック開会式では「四海皆兄弟」という「論語」の言葉も紹介されていました。オリンピックの精神に通じた適切な取り上げられ方です。これは孔子の弟子の子夏が、やはり孔子の弟子の司馬牛に向かって答える言..
-
古典文学探訪58 北京五輪開会式の孔子の言葉と竹簡2 竹簡で学んだ苦労北京五輪開会式には、竹簡(ちくかん)というものも登場していました。紙が発明されるまで字を書いていたものですが、孔子の時代は竹簡を使うしかありませんでした。竹の上に墨で字を書きましたが、文章が長くなる..
-
古典文学探訪57 北京五輪開会式で用いられた孔子の言葉と竹簡1チャン・イーモウ監督による北京五輪開会式のイベントは見応えがありました。その規模の壮大さ、華麗さ、発想の豊かさには感心させられました。れけん味満載の映画の世界をそのまま競技場に持ち込んだような趣があ..
-
古典文学探訪56 「世界の借家大将」3 娘の嫁入り道具に銀山の屏風藤市は娘の教育も徹底的であり、普通の育て方と全く異なったものでした。娘が嫁入りする時に、屏風を送るのが習わしになっており、普通は京都の名所旧跡を描いた屏風を持たせるのですが、藤市は娘がその名所に行き..
-
古典文学探訪55 「世界の借家大将」2 初物は1つで充分藤市の倹約ぶり、節約家ぶりは徹底しています。着ているものはいつも同じでしたし、紋も定めていませんでした。葬式には町内の付き合いで仕方なく参列しましたが、火葬場があった鳥辺山の帰りに、「せんぶり」を引..
-
古典文学探訪54 井原西鶴「世界の借家大将」1 餅は冷えてから買え「日本永代蔵」に載っている話であり、今、授業で扱っています。藤屋市兵衛という実在した京都の大金持ちの倹約ぶりが描かれていますが、現代にも充分通用する内容が含まれています。 彼は借家に住む大富豪と..
-
古典文学探訪53 「鬼を売る」3 羊に化けた幽霊の愚かさ定伯は苑市に着く直前、直接行動に出て幽霊を肩の上に担ぎ上げて捕らえて離しません。幽霊が大声を出してきいきいという金切り声を上げるというのもおかしいですが、まるで猿の鳴き声のようです。ここには哀れさが..
-
古典文学探訪60 「鬼〈幽霊〉を売る」2 幽霊の嫌いなものは人の唾幽霊が普通にしゃべれるというのも妙な話ですが、あろうことか、幽霊は自分の嫌いなものを定伯に漏らしてしまいます。定伯が自分は幽霊になったばかりなので、幽霊が何をおそれているのか知らないとうまい聞き出し..
-
古典文学探訪59 「鬼〈幽霊〉を売る」1 幽霊に自分も幽霊だと信じ込ませてしまう人間これも「織女」と同じく「捜神記」に載っている話ですが、幽霊をだまして売ってしまうというおかしな話です。中国では「鬼」は幽霊のことであり、死ぬという意味で「鬼籍に入る」という言葉が今でも使われます。こ..