記事「古典文学」 の 検索結果 231 件
-
古典文学探訪112 「長恨歌」3 安禄山の乱によって2人の運命が一変し、悲劇を生む玄宗皇帝と楊貴妃が過ごした華清宮の高くそびえるところははるか雲の中に入り込み、仙人の音楽のような美しい音楽が風に乗って漂いあちらこちらから聞こえてくると描写されていますが、夢のようなとろけた世界に..
-
古典文学探訪111 「長恨歌」2 楊貴妃が寵愛されるのみならず一門も繁栄「長恨歌」は白居易が35歳の時に作った詩であり、楊貴妃が亡くなって丁度50年が経っており、楊貴妃が死んだ場所にほど近いところに来ていたということもあって、友人から玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋をテーマにした..
-
古典文学探訪110 「長恨歌」1 本当は息子の夫人であった楊貴妃を妃にした玄宗皇帝唐の玄宗皇帝と楊貴妃との悲恋物語をテーマにした長編の漢詩である「長恨歌」を三年の授業で扱いました。なにしろ長いので、冒頭部分から安禄山の乱が起こり、皇帝が都を追われ、その途中で楊貴妃が死に、玄宗皇..
-
古典文学探訪109 「蜻蛉日記」の「嘆きつつ一人寝る夜」3 言い訳をし開き直りの返歌を送る兼家「蜻蛉日記」の作者(藤原道綱母)が詠んで送った歌に対して、夫である兼家の返事には、言い訳が書いてあり、返歌が添えられています。「夜が明けるまで門の開くのを試してみよう(待ってみよう)としたが、急な用..
-
古典文学探訪108 「蜻蛉日記」の「嘆きつつ一人寝る夜」2 不実な夫の来訪に門を開けない作者夫の兼家には新しい女(後で町の小路に住んでいる女と分かります)ができ来、その女と婚儀を行いましたが、兼家が作者(道綱母)のもとに訪ねてきた時も、兼家はその女との結婚について何も言わず、何気ない顔をし..
-
古典文学探訪107 「蜻蛉日記」の「嘆きつつ一人寝る夜」1 他の女に送ろうとしている夫の手紙発見3年の古典では「蜻蛉日記」の中の「嘆きつつ一人寝る夜」の部分を扱っています。「蜻蛉日記」の作者の名前は分かっておらず、彼女の生んだ息子が道綱なので、藤原道綱母と呼び習わされています。彼女が藤原兼家..
-
古典文学探訪106 「宇治拾遺物語・絵仏師良秀」 自分の家が焼けるのを見て火炎の描き方を学ぶ特異性1年の古典で「宇治拾遺物語」の「絵仏師良秀」の話を取り上げています。有名な話であり、芥川龍之介はこの説話をもとにした小説「地獄変」を書いていますが、その違いについても後に触れます。 「これも今..
-
古典文学探訪105 江盈科「雪濤小説」 呉と楚で老虫の意味が違う話から高位高官批判へ今日起こった地震の被害の甚大さには心が痛みます。東北地方・関東地方の被災地の人々には心からお見舞い申し上げます。2007年の10月には修学旅行の付き添いで仙台に立ち寄り、生徒たちはその後衣川の農家..
-
古典文学探訪104 杜甫「石壕吏」 おばあさんまで戦争に狩り出される一家の悲惨さ杜甫は盛唐の詩人であり、「詩聖」と呼ばれて、「詩仙」の李白と並び称されています。盛唐の時代には玄宗皇帝や楊貴妃をはじめ、王維、孟浩然、阿倍仲麻呂など数多くの人々が活躍していました。「石壕吏」は杜甫が..
-
古典文学探訪103 「源氏物語・若紫との出会い」5 源氏が若紫と出会うまでの出来事・それ以後の出来事「若紫との出会い」が途中までだったので、補足しておきます。2月25日付ブログの続きです。 源氏がこの北山(鞍馬)に来ていることを僧都が告げると、尼君は「まあ、大変なことよ。今までの見苦しい様子を..
-
古典文学探訪102 「源氏物語・光源氏の誕生」2 最愛の女性が生んだ玉のような第二皇子をかわいがる帝「源氏物語」が書かれた時代は摂関政治の全盛期であり、藤原氏は自分の娘を天皇の后にして、二人の間に生まれた子を次の天皇にして、自分は外孫として政治の実権を握るという方法を取りました。桐壺の更衣の父親は..
-
古典文学探訪101 「源氏物語・光源氏の誕生」1 天皇の寵愛を一身に受けている桐壺の更衣「源氏物語」の「若紫との出会い」をする前に、むろん、「源氏物語」の桐壺の巻の冒頭部分は授業で取り上げました。その冒頭部分はあまりにも有名であり、「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける..