記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第57話 抵抗の形-5神父は背後からの棒の一撃をあたる直前でさっとよけた。そのために、青年団の若者は、神父を取り囲んでいる自分の仲間を攻撃してしまった。 「うぎゃっ!」 「え?」 殴られた方も驚いたが殴った方も驚..
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第57話 抵抗の形-4白い十字架を染め抜いた大きな旗を持った十字架青年団の一行は遠くからでもよく目だった。次の村へ向かう道の途上で彼らはひとりの神父と出会った。やや小柄だが鋭い目つきをした初老の神父であった。その神父は、..
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第57話 抵抗の形-3かつてはカミザールを支持していたユグノーの村にたどり着くと、青年団は大声で村の住民に呼びかけた。 「見ろ! これが反逆者の末路だ!」 そう言いながら、縛られたままのディマンシュを棒で殴りつけた..
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第57話 抵抗の形-2青年団は途中で食事のための休憩を取った。彼らは持参したパンや干し肉や水をうまそうに口にしたが、ディマンシュには何一つ与えられなかった。 しかし、そのうちの一人が、今し方気が付いたというように言っ..
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第57話 抵抗の形-11685年、フランスの絶対君主ルイ十四世は、信教の自由を定めたナントの勅令を廃止し、カトリック以外の宗教を禁じた。迫害に耐えかねたユグノーによって「カミザールの乱」が引き起こされ、南フランスのセヴェ..
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第56話 虜囚-29「待て!」 青年たちの背後から凛とした声が響いた。 「その縄でくくる相手を間違えてやしないか。」 十字架青年団はディマンシュの方に向き直ったが、すぐには近付こうとしなかった。 「お、目を覚..
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第56話 虜囚-28シャルロットが落ちたのは固い地面の上ではなく、人間の上であった。あれほどまでに彼女から逃げていた人物は彼女の下敷きになっていた。そのおかげで彼女は怪我一つしなかったのであるが、彼女を救った者は全身と..
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第56話 虜囚-27「待って!」 シャルロットはさらに馬の速度を上げた。すると相手は荷車を引きつつ走り出した。明らかにシャルロットの声を認識しつつ、それを無視していた。シャルロットにとっては不可解極まる出来事であった..
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第56話 虜囚-26シャルロットが馬を走らせていると賛美歌を大声で歌いながら行進する奇妙な集団に出会った。みな若者であったが、馬に乗っている者もあれば、徒歩の者もおり、立派な服装をしている者もいれば、みすぼらしい服装の..
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第56話 虜囚-25シャルロットはアルの行方を捜し続けていた。エガリエ男爵が亡くなり、爵位を継いだ甥のジャコブが行方しれずになった後も、各方面に手紙を出し続けた。しかし、はかばかしい返事はどこからも返ってこなかった。残..
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第56話 虜囚-24ディマンシュが言う通り、その続きにはこう書かれてあった。 ――しかし、心にしっかりとした信念を持ち、無理に思いを押さえつけたりせずに、相手の娘をそのままにしておこうと決心した人は、そうしたら..
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第56話 虜囚-23サラの剣幕にディマンシュは思わずたじたじとなった。そして、自分が泣いていたことに初めて気が付いたように涙を拭って言った。 「悪かった…。」 素直に謝るディマンシュにサラは態度を和らげた。 「..