記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第55話 武勲詩の顛末-4しかし、メレはエガリエ男爵に対して悪い印象を抱いていない様子であった。 「だが、話してる時はけっこう低姿勢だったぜ。そんなに傲慢な感じはしなかった。」 「…とにかく、ヴァランス城に行ってみよう。..
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第55話 武勲詩の顛末-3「エガリエ男爵の手紙だって? そんなものどこで手に入れてきたんだ。」 「ラ・サールに立ち寄ったんだ。そしたら、そこにエガリエ男爵が来ていたんだ。」 「おれが話に乗ってこないんで、コルネリーの親父さ..
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第55話 武勲詩の顛末-2「初めは、あの有名な武勲詩の一節を歌っているのかと思ったんだが、よくよく聞いてみると、まさに今の事態をほのめかしているように感じたんだ。」 「いやいや、ディマンシュ、それは考えすぎだったんじゃないか..
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第55話 武勲詩の顛末-11685年、フランスの絶対君主ルイ十四世は、信教の自由を定めたナントの勅令を廃止し、カトリック以外の宗教を禁じた。迫害に耐えかねたユグノーによって「カミザールの乱」が引き起こされ、南フランスのセヴェ..
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第54話 停戦の果実-30二人はそれからどうやって宿に帰ってきたのか記憶がなかった。しかし、これからどうすべきかを考えなければならなかった。 「ヴィラール元帥の裏切りがはっきりした以上、セヴェンヌに戻って、残っているカミザ..
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第54話 停戦の果実-29演奏を終えると、リュートの男は自ら二人に近づき、目深にかぶっていた帽子の下から鋭いまなざしを投げかけた。 「おれはこの楽団の座長、シラノだ。演奏の邪魔をする奴は容赦しないからな。」 ジャンはそ..
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第54話 停戦の果実-28観衆が集まってきたのを見計らって歌姫は歌い出した。 天国に昇る階段に いろんなのがあっても いいじゃない でも王様はそう思わない 自分が決めた階段で 一人残らず昇らな..
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第54話 停戦の果実-27アルは夕食の前に宿屋に戻ったが、他の者たちは半数も揃っていなかった。へべれけに酔っぱらって朝帰りというていたらくを示した者すらいた。ジャンはそうした者たちを叱りつけたが、ジャンが皆に金を配っていたこ..
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第54話 停戦の果実-26リュートの男も再び歌いだし、歌姫とみごとな掛け合いを演じた。男は初老の年齢に達していると見受けられたがその歌声は若々しかった。 いい人なんて どこにいる 美しい人よ 教えてよ 歌..
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第54話 停戦の果実-25ヴェルサイユでのただ一度の会見の後もジャンはいつ次の連絡が来るかとパリで待ち続けた。しかし、何日経ってもヴィラール元帥からの連絡は来なかった。ジャンは何度もヴィラール元帥に催促の手紙を出していたが、..
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第54話 停戦の果実-24「陛下、お待ちを!」 鏡の廻廊から控え室へと入っていったルイ十四世の後を追ってヴィラールが血相を変えてやって来た。 「今のは何です。なぜお言葉をかけておやりにならないのです。」 「あれがカミザ..
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第54話 停戦の果実-23ジャン・カヴァリエは「鏡の廻廊」に案内された。「廻廊」と言ってもただの廊下ではない。ひときわ豪華な大広間の役割も果たしていた。十七枚の大きな窓からは、宮殿の西の広大な庭園が地平線のかなたまで広がって..