記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第54話 停戦の果実-22ジャンが足を踏み入れた宮殿の内部には、目もくらむような金箔の装飾が壁にも柱にも張り巡らされていた。壁や天井には国王を讃える絵画がぎっしりと飾られていた。対オランダ戦の勝利を記念する一連の絵物語やルイ..
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第54話 停戦の果実-21「ここがヴェルサイユ宮殿か…。」 ジャンは馬車が止まった目の前にある石と煉瓦で造られた巨大な建物を見てつぶやいた。すると、彼に付き添ってきた使者が可笑しさをこらえきれないといった調子で吹きだした。..
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第54話 停戦の果実-20「どうだった、ジャン、うまく話は進んだか。」 宿屋に帰ってきたジャンをアルが待ちかまえていた。 「いや…、あのシャミヤールって大臣はどうも話にならない。」 「大臣なのに?」 「おれが本題に..
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第54話 停戦の果実-19「ショコラですか…。」 「そうとも、飲んだことはないかね?」 ジャンはパン屋で徒弟をしている時にショコラという飲み物があることを知った。しかし、たいへん高価な貴重品だったので親方以外は触ることす..
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第54話 停戦の果実-18パリに着いた翌日、さっそくジャン・カヴァリエはシャミヤールに招待された。馬車の御者はジャンを乗せてパリの西の城門を出発した。ヴェルサイユ方面に向かう道の途中で馬車は森の中に入っていった。緑陰に囲まれ..
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第54話 停戦の果実-17六月二十一日、ジャン・カヴァリエは百人の部下と共にセヴェンヌを出発し、パリへと向かった。カミザールの多数派はロランの方針に従ったために、ジャンは百人を集めるのがやっとであった。これにヴィラール元帥に..
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第54話 停戦の果実-16「これはみんな薬草ね。」 シャルロットはアルと一緒にガブリエルの家を訪れようとしていた。畑では薬草が初夏の日差しに照らされてすくすくとその丈を伸ばしていた。 「これがお腹が痛い時、そしてこれは神..
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第54話 停戦の果実-15ディマンシュはサラとブロンディーヌに笑顔で答えた。 「そうだな、準備を手伝おう。」 しかし、ここでマゼルが口をとがらした。 「おい!台所は女の領域だ。男が手を出すんじゃねえ。」 「手伝いが..
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第54話 停戦の果実-14「イギリスの国王がどんな運命をたどったっていうんだ?」 マゼルが率直に尋ねた。 「一六四九年、チャールズ一世は断頭台で首を斬られた。」 皆の中から驚きの声が上がった。 「国王を処刑した後イ..
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第54話 停戦の果実-13セヴェンヌの山あいの洞窟の一つにおいて、カミザールの主立った者たちが一堂に会した。山麓のロランとメレ、西部山嶺のカスタネとブロンディーヌ、それから北部山嶺のジョアニー、元カヴァリエの部隊からはディマ..
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第54話 停戦の果実-12五月二十四日、ジャン・カヴァリエは山麓の洞窟にいるロランに会いに行った。ロランは激しい不審の目つきでジャンを迎えた。 「おい、ジャン、いったいどういうことなんだ? お前は本当に国王軍と和解するつも..
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第54話 停戦の果実-11一方、ヴィラール元帥は知事の執務室においてバヴィル知事と話していた。 「まあ、もう一押しといったところですな。」 「元帥殿、確かにカヴァリエを和平派に取り込んだ手腕はお見事です。しかし、聖職者を..