記事「詩」 の 検索結果 48533 件
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男と女の時どちらも足がなかった。 どちらも影が薄かった。 どちらもつまりは、 幽霊だった。 幽霊にも歳がある。 性別がある。 表情がある。 月並みだけど、 水辺の柳の木の下だ..
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この浦方でこの浦方で刺し網をつくろいながら、 おまえは言う。 最初の地震で家は崩れそうになった あわてて逃げたさ 海を見下ろせる避難区域の山へ 30メ-トルはあろうというきりたつ山さ でもだれか..
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10円玉と1円玉泥だらけになって、汗まみれになって、 かきあげたスコップのなかに10円玉を見つけた。 なぜかふだん使っているものより小さくみえた。 ゴム手袋でこびりついた泥をこそぎ落とすと、 はっきり赤銅色に..
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四周年早いもので、ブログをはじめて四周年になる。 特に感慨はないが、ここまできたら、あと一年などと、 あると確信できない明日に夢の橋を架けてしまう。 はじめたばかりのことを思い出す。 どこか頼り..
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指と手とおまえはいかにも饒舌だ。 前にさし出した両手はひっきりなしに泳ぐ。 指は波打つ。 波打ちながらひらき広がり、 危うげにしなり、たわむ。 と思えば、ちからを込めて一か所に集まる..
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枯れ葉枯れ葉が降る はらはらと 舗道に落ちるまぎわに 宿命を見すえたように すばやく 落ちてちらばって 北西の風に 転げまわる カラカラと オレはむずがゆくなる ..
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魚影カラスがやけにないています 窓のそと 鉛色の空を斜めに横切ります ヒュッヒュッと羽音をたてて 一羽また一羽 あれはチェンソ-の音 ウイ-ンウイ-ンと高く低く 激しい震..
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災厄をかれは災厄を語る 逃げても逃げても覆いかぶさってきて 一瞬の間にもみくちゃにして 見ず知らずの町に放り投げて それでもまだ足りないで また追い立てる 災厄を 丸い石に腰かけて 両手..
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FUKUSHIMAから その3ありがとうはいりません。 心にはまだ向日葵が咲いているから。 風はすでに秋の匂いをはこび、 すくっと立った茎は枯死にふるえ、 葉も花びらも萎れてよじれて、 今を盛りとは言えないけれど。 ..
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FUKUSHIMAから その2クルマが高台のはずれの急カーブにさしかかると、 道路のわきで幼児がニコニコ笑っている。 息をのむ。 意外さにうたれる。 うたれながら意外さの拠り所をさぐるが、 なんのことはない。 海辺..
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FUKUSHIMAから長靴も手袋も帽子も長そでシャツも、 まして防塵マスクも地面に脱ぎすてて、 日陰になった崩れかけた家の軒下にどかっとすわりこむ。 吐く息に合わせてふき出してくる汗を初秋の風が優しく冷やしてくれる。..
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笑わば笑えあなたはどこへ行くのでしょうか。 夜ごと寝床を抜け出して。 せめて明るくふるまうことができたなら、 あたしはどんなにか幸せでしょう。 あなたがわたしの顔に近づいて寝息をうか..