記事「詩」 の 検索結果 48534 件
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悪夢足首までの浅い清流で眠っていると、 ひっそり沈んでいた泥がわきあがって川底を隠して、 まだらに濁った悪夢が現れた。 泥のかたまりは古びた団地の一階の奥にうずまいて、 ゆ..
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ささいな出来事おや指を痛めた。 狭い通りに入ってきたトラックをやり過ごし、 ペダルをこいだそのとき、おや指が壁の何かにひっかかった。 痛みが走った。 ため息が出た。 空を見た。 雲が薄れて金色に輝いてい..
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蛇池のくびれにかかる橋をわたりながら かすんだ空から梢へ 梢から赤い欄干へ それから池面へ まぶたの重みにうちひしがれて 落ちていく先に 橋げたに 橋げたの水没するあたりに ..
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五月の風五月の風をたたみます。 端と端をつまんで合わせて、 かさねて、 秘めやかに、、 夜のつぼみがいつか花開くようにと、 なにげなく願いながら、 折りこんで、 さらにもういちど折りこん..
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疲れたね疲れたね。 うん、疲れたね。 少し休もうか。 少しなんて言わないで、たっぷり休もうよ。 そうだね、たっぷり休もうね。 道行く人をみてごらん。 どこに行くんだろうね。 それぞれ目当てがある..
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貝がらと花びら海を眺めていたら潮騒にまじって聞こえてきた。 どこから来たの? 白い貝がらのかけらが訊いた。 バイパスのさきの大通りの街路樹から。 桜の花びらが答えた。 昨夜の雨と風..
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さびしくときならぬ風に 銀色の空のきわみに向かって ピンクの花びらが舞いあがっていく するとわたしは落ちていく 落ちながら季節の紙片は翳りをおびて 薄い色調に..
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オレはノラネコオレはノラネコ。 いつも飢えている。 餌の前ではひたすら卑屈にふるまう。 甘えた仕草でヒトにすり寄るのはオレの十八番だ。 プライドがないわけじゃない。 それが処世術というものだ。 満腹にな..
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赤い花風が吹き荒れる 電線伝いに心を急き立てる悲鳴をあげて オレは寝ころんだまま夢想する たとえば 誕生日に贈るなら 赤い花 オマエの胸に挿そう オマエが小首をかしげたり う..
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忘れもの忘れものを取りに戻った。 ところが、忘れたものは何だったのか、 それを忘れた。 時のフィルムをほんの少し巻き戻してみた。 自転車で大通りをとばしていた。 街路樹のポプラの梢を..
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いさぎよい線いさぎよい直線を一気にひきたかった。 けれども、筆を持つ手は意のままに動かない。 スタ-トからゴ-ルまで、 空と海のさかいを分かつ水平線のように、 じっと見つめると、 たがい..
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夜にさまよう夜中に目を覚ました。 心が妙にざわついていた。 枕元のナップザックが目についた。 あすの朝早く出かけるはずだった。 けれども何ひとつ用意していなかった。 近くのコンビニに出かけた。 夜..