記事「詩」 の 検索結果 48605 件
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秋の候楓は、 赤く染まっているだろうか。 近くの禅寺に行った。 まだ紅葉には早かった。 世の中との隔たりに心は沈んだ。 ひととの関わりや、 錯綜する信号、 今を確かめるあれやこれやから、 わ..
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男と女の時男は女をスパイした。 愛ではなく愛のうつり香を、 夢ではなく夢の行きつく先を、 自由ではなく自由のたてる塵を、 ただひたすら求め。 波風をはらいのけるために、 無関係を装うため..
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山路枯れ葉を踏みしめて うつむきがちに歩いていると どこからあらわれたのか 黒い影が 不吉な漸層が 胸騒ぎのつぶてが 真正面から向かってくる 思わず顔をそむけると 錯視の鳥..
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元ちゃん元ちゃんは元次という。 お父さんがつけた名前だ。 ガンジ-にあやかって。 非暴力、不服従の心を託したのだろう。 元ちゃんの家に遊びに行ったとき、たまたまお父さんがいた。 読んでみなさい、と言..
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カマキリ緑色の葉ではなかった。 カマキリだった。 自転車のかごに、 足を踏ん張ってはりついていたのは。 自転車の速力を落した。 段差ではブレ-キをかけて、 かごをあまり動かさないように..
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雨悲しみの流れに逆らうことはできない 水そこに足をふんばり 体を前かがみにしても 歯をかみしめて 怒りを燃やそうとしても フィフティ-フィフティ=ゼロ 閉じようとする目が 水け..
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進みすぎる時計夜中に目が覚めた。 とても静かだ。 秒針の時を刻む音がきこえてくる。 アンナ・ロッテ・アンナ・ロッテ・・・ ときどきは、 アンナ・アンナ・アンナ・・・ ときどきは、 ロッ..
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おまえの時おまえは饒舌な口を閉じる。 地団太踏んで、 消えたはずのたわごとを払いのける すでに読点と句点が突き刺さり、 体に自己嫌悪の黒い染みをつけはじめて、 粉々になった音素だけが、 こだまになっ..
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闇厚地のカ-テンにかえた。 部屋の電気を消すと、 外の光をシャットアウトした暗さに、 思わず目をしばたたく。 けれども目は闇に慣れていく。 カ-テンレ-ルのすきまにそって、 ねずみ色の煙がわ..
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10月の雨雨のなか、市役所へ行った。 そのあと社会保険事務所へ行った。 そのあと警察署へ行った。 そこで思った。 担当者がとても親切だ。 親身になって話を聞いてくれる。 痒いところに手が届くように説..
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九月の空に九月の最後の日 朝から雨 夕方間近に小康をたもつ そんな空にも光がにじむ 一面の雲に目をこらすと 幾本ものスチ-ルの線が地上をつきさし かりそめのエスカレ-タ-を架設する そのうちの..
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波空を映す海 泡立つ波に かつて 狂った一音節を際限なく繋ぎあわせた 夜空の星にたとえて 泡ははじけて 記憶の芳香を解き放つ けれども もう何もかも 忘却の彼方にか..