記事「読書」 の 検索結果 44460 件
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上野玲『うつは薬では治らない』の書評3:SSRIの衝動性亢進の副作用と病者の主体性三環系・四環系・SSRI・SNRI・NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性薬)の抗うつ薬に効果があるという根拠になっているのは、脳内の情報伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン..
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上野玲『うつは薬では治らない』の書評2:SSRIの市場拡大と副作用の不安精神科や心療内科でうつ病と診断されれば、『薬物治療(抗うつ薬・睡眠導入薬・抗不安薬)+心身の休養(ストレス状態からの離脱)』が行われることになるが、著者の上野氏は自営業者として働く自分の仕事状況から『..
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上野玲『うつは薬では治らない』の書評1:うつ病患者の増加と薬物療法の懐疑うつ病の罹患者は10年で約2倍に増え、現在では日本国内に100万人以上のうつ病の人がいるとも言われているが、『うつ病に対する標準治療』は必ずしも成功しているとは言えない。 本書は薬物療法の画一的..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評10:客観的な前提条件を無視する自己肯定の危うさ日本軍は『精兵の養成』のために徹底的な訓練をして敢闘精神(滅私奉公)の内面化に力を入れたが、それは『精兵に求められる術・芸・精神性の絶対化』であり、『受験競争型の精兵主義』であったため、『一方的に固定..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評9:精兵主義の限界と科学的思考の欠如ひとりひとりの日本人は兵士としての戦闘力・精神力が強かったし、日本軍は海戦や南洋諸島で玉砕するほどの大打撃を受けるまでは非常に強かったというのは、一面の真実ではあるのだが、それは『アメリカ・本格的な近..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評8:軍の士気低下と飢餓・略奪の相互不信ニューギニア島での戦いまでは日本軍の戦意や士気は高くて頑強に抵抗したが、フィリピン戦では士気が総崩れとなり、上官の将校が懇意にしている慰安所の女を真っ先に逃がすなどして、兵士の規範・模範の基準が失われ..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評7:初めての総力戦・長期戦と厭戦気分昭和12年(1937年)当時、その後に泥沼化していく『日中戦争』を『日華事変(北支事変)』と呼称していたように、関東軍は中国との戦いを『国家間の大規模かつ長期的な戦争』などではなく『警察力で対応できな..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評6:大東亜共栄圏の理想と対等意識になれない現実飽くまで日本の支配体制・世界経営に服従して、天皇主体の八紘一宇や大東亜共栄圏の価値観に同意する限りにおいて、外国のアジア人を日本人よりかは劣った同胞(亜日本人)として認めるという『自己の絶対化・文化の..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評5:フィリピンのゲリラ軍と日本中心のアジア主義日本人とアジア人との間に当然あるはずの『文化圏・歴史・価値観・生き方の違い』を省みることなく、天皇を君主に戴く日本軍がアジアを欧米帝国主義から解放して上げるのだという世界観(使命感)を強制したことも“..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評4:収容所の暴力支配と虚飾のメッキ・人間の本性収容所(固定メンバーで活動する閉鎖環境)におけるリンチ問題は、現代の日本における学校のいじめや体罰、虐待などにも通じる問題である可能性があるのだが、山本七平氏はこの収容所体験を、みんなが平等に最低限の..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評3:“現実の数字”を無視する員数主義小松真一氏の『日本の敗因二十一カ条』の冒頭に掲げられた要因は、『精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事。然るに作戦その他で兵に要求される事は、総て精兵でなければできない仕事ばかりだった。武器も与えずに。米..
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評2:バシー海峡の悲劇と日本の精神主義戦後の日本には漁船といえども殆ど船は残っておらず、日本にあった無数の船が戦地の海域や上陸作戦に活用されて、そのほぼ全てが撃沈されて海の藻屑と消えた。つまり驚愕すべき押し込み率で兵員を押し込んだ約300..