記事「読書」 の 検索結果 44460 件
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山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評1:小松真一の『虜人日記』とバシー海峡陸軍専任嘱託の技術者として戦地に徴用された小松真一氏が、日本が敗戦して間もない時期のフィリピンの収容所で密かに書き残した『虜人日記』は、山本七平氏がいう『現地性』と『同時性』を兼ね備えた一級史料である..
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菅付雅信『中身化する社会』の書評2:個人・集団の可視化とビッグデータがもたらす変革現代のファッションモードは単純にチープな製品へとカジュアルダウンしているだけではなくて、『本質的な価値・実用主義の利点』に従って見せかけだけの装飾・意匠・高級感をむしろ取り除くようなベクトルの動きも見..
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菅付雅信『中身化する社会』の書評1:若者の消費離れと現代のライフスタイルの変化の分析ウェブ社会は『仮想空間』や『表面的な関係・言葉』などと呼ばれて、リアルのフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションよりもその価値や濃度が低いと見なされやすい一方、本音の言葉のやり取りや現象の本質の摘..
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佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評4:境界線のない“場”と自己の多面性を映す“レイヤー”世界で生きるすべての人々を呑み込んでいってしまうと予測される“場”は、インターネット上のビジネスモデルとしての重要性がずっと指摘され続けている“プラットフォーム”と言い換えることもできるが、『誰もが必..
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佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評3:“ウチの世界”と“ソトの世界”の境界が揺らぐシーパワーである日本は、海に囲まれた単一民族国家に近い特殊な国家(自然発生的な国家)であると見なされがちであるが、日本が『日本人という国民アイデンティティを持った国民』によって構成される近代国家になる..
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佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評2:国民国家・民主主義の世界システムは普遍的か?グローバルな範囲で膨大なユーザーを集める先端的なネット企業は、本社機能(ブレーン)を担う少人数の精鋭部隊以外は、自国で大勢の正社員を雇用するわけではない。ネットビジネスをする上で必要になってくる細かな..
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佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評1:中世の帝国から近代の国民国家への変化の歴史『プロローグ 現代』と『第三部 未来』で、現代の情報化社会で進行している“第三の産業革命(情報革命・技術革新)”の意義を分析しながら、未来のレイヤー化する世界で起こると予想される“国民国家+民主主義の..
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東野圭吾『幻夜』の書評1:秘密(犯罪)を共有する新海美冬と水原雅也の物語東野圭吾のベストセラーでドラマ化・映画化もされた『白夜行』の続編という位置づけに当たるのが『幻夜』であるが、まったく別の悪女の物語としても読める。唐沢雪穂(西本雪穂)と桐原亮司の組み合わせが、新海美冬..
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キケロー『友情について』の書評2:変化し続ける状況と変化しない友情『友情とは何か?』の本質論についてラエリウスは、友情は順境をいっそう輝かせ、逆境を分かち担い合うことで軽減してくれるものと定義し、『まるで自分に語るように、安んじて全てを語ることができる人を持つことほ..
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キケロー『友情について』の書評1:ラエリウスと小スキピオの不滅の友情を巡る対話篇古代ローマ市民が理想とした『友情』のあり方を、哲学者キケローが、思慮深い執政官ガーイウス・ラエリウスの口を借りて、二人の女婿に向けて語らせる構成になっている。ラエリウスが亡くなった親友の小スキピオとの..
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人は運命的な理不尽にどう抵抗すべきか?1:アルベール・カミュの『シシュポスの神話』『異邦人』『シシュポスの神話』で知られるフランスの文学者アルベール・カミュ(Albert Camus,1913-1960)も、ニーチェと同じく神が死んだ近代に生きる個人をテーマにしましたが、カミュはニ..
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佐藤賢一『小説フランス革命Ⅷ 共和政の樹立』の書評2:革命の理想精神と現実の悲劇1792年の陰惨な『9月虐殺』を正当化したのは、『民衆の旧体制に対する鬱積した怒り』と『戦時における裏切り者(反革命者)の出現への恐怖』である。反革命のプロイセン軍がパリに近づいている状況下で、『国内..