記事「読書」 の 検索結果 44460 件
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佐藤賢一『小説フランス革命Ⅷ 共和政の樹立』の書評1:デムーランとルイ16世の視点世界史には、国王や貴族が人々を専制的に支配する政治体制を打ち倒す『市民革命』が幾度か起こったが、フランス革命は『立憲君主制』に落ち着くイギリスの清教徒革命や名誉革命とは異なり、最終的にはフランス王家(..
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新田次郎『アラスカ物語』の書評3:“アラスカのモーゼ”と呼ばれたフランク安田の生涯アラスカの旧支配者だったロシア人とゴールドラッシュでアラスカに進出してきた荒くれの白人による“鯨・海獣・カリブー”の行き過ぎた資源濫獲によって、エスキモーの食糧になっていた獲物が激減してしまい、エスキ..
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新田次郎『アラスカ物語』の書評2:日本人とエスキモーの異文化コミュニケーション冒頭の『第一章 北極光』では、オーロラの妖艶な美しさと不気味さ、冷気で水蒸気が氷の粒となるダイヤモンドダストの清冽な輝き、静かで寒い星明かりの夜、全てを剥ぎ取って凍りつかせるような暴風雪などが精緻に描..
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新田次郎『アラスカ物語』の書評1:人生の閉塞感からアラスカに向かった日本人明治時代の日本に、北アメリカ大陸の酷寒のアラスカへ、孤独な外国航路の見習い船員として乗り込んだ少年がいた。地域の名望家だった一族の零落と医師の進路の喪失、心を寄せていた女性・千代との別離によって、日本..
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岡田正彦『検診で寿命は延びない』の書評:2エックス線によるレントゲン検査で被検者が受ける放射線量(ミリシーベルト)は、『胸部レントゲン検査:0.05~0.1,検診の胃レントゲン検査:0.6~106,精密な病院での胃レントゲン検査:3~1058..
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岡田正彦『検診で寿命は延びない』の書評:1健康診断(健診)や検診のイメージは、『肯定派』と『否定派』で両極端に分かれています。健常者を対象にして大雑把に健康状態を確認するための“健診”と特定の疾患の有無を判断するための“検診”の違いはあります..
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長谷川英祐『働かないアリに意義がある』の書評3:なぜ個体(人)は社会のために働きやすいのか?『第三章 なんで他人のために働くの?』は、W・D・ハミルトンの血縁選択説(血縁淘汰説)によって、自分の遺伝子を残さずに働いてくれる真社会性昆虫の個体がなぜ生まれるのかを説明している。女王アリとその子の..
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長谷川英祐『働かないアリに意義がある』の書評2:みんなが一斉に働き者になる事の何が問題か?なぜアリの社会集団の中に働かない個体がいるのかの最も簡単な説明は、『余剰労働力(バッファ)の確保』のようだ。エサを探索する仕事に全てのアリが出払っていれば、そのエサを回収する仕事に回れるアリの数が減っ..
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長谷川英祐『働かないアリに意義がある』の書評1:真社会性生物が構成する階層・役割のある社会人間は自分や家族の生活のために働いているが、間接的な貢献・結果が多いにしても、社会全体のためにも働いている。『社会のために働いている・日本国憲法には勤労の義務がある』という大義名分を口に出すことは少な..
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新田次郎『孤高の人 上・下』の書評4:“不死身の加藤”の槍ヶ岳・北鎌尾根での最期小説『孤高の人』では、園子と花子という二人の女性を巡る加藤文太郎の恋愛も描かれ、そこに加藤のことを尊敬して慕って弟子のように加藤の登山を真似ていく宮村健(みやむらたけし)が加わってくる。洗練された知的..
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新田次郎『孤高の人 上・下』の書評3:“冬山の自然の厳しさ”と“世俗の人間関係の難しさ”小説内の加藤文太郎の登山は一流の域に達してはいくが、徹頭徹尾、誰にも学ばず誰とも一緒に登らない登山であり、その単独行は『山では自分以外の何ものをも頼ることはできない。自分独りであればどんな状況でも死ぬ..
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新田次郎『孤高の人 上・下』の書評2:社会人登山家の嚆矢となった加藤の友人関係と孤独感漁師町の兵庫県美方郡浜坂町で産まれた加藤文太郎は、元々は海・泳ぎに親しみを持っていたが、18歳から独自に山登りを実践しはじめ、20歳の段階で和田岬の寮を朝早くでて、横尾山、高取山、菊水山、再度山、摩耶..