記事「読書」 の 検索結果 44526 件
-
『戦争と文学』伊豆 利彦一言一言を噛みしめ、何度も何度も前の文章を読み返し、やっと読み終わった。ひとつとして読み落としてはならない、そんな想いにかられた。最近、これほど力を込めて読んだ本はない。 それほど、著者の全力込..
-
『兄おとうと』/井上ひさし「三度のごはん きちんとたべて 火の用心 元気で生きよう きっとね」 この言葉にこの作品の全てが詰まっている。 民本主義を唱える吉野作造と、有能な官吏の弟をめぐって、国家とは、民主主義..
-
『アカシアの街に』/右遠 俊郎/新日本出版社/「戦争に抗えなかった青春の苦悩を綴った自伝的小説」ここ数年、戦時下に青春時代を過ごした人の本が数多くと出版されている。本書は、19歳で終戦を体験した著者の自伝的小説である。 著者は幼年から青年期を中国大陸で過ごした。その大連在住時代から戦争..
-
『天国までの百マイル』/浅田次郎/朝日新聞社/「愛・家族・豊かさとは」経営する会社が倒産、自己破産、離婚。そんな主人公が、母の命を救うため百マイルの旅に出る。でも、それだけの物語ではない。愛とは、家族とは、豊かさとは、貧乏とは、裕福とは、いろいろな問題が、現代の社会の..
-
『フロンティアの文学』/『種蒔く人』『文芸戦線』を読む会/論創社/「文学史上ひとつの転機を画した雑」アンリ・バルビュスの「クラルテ」運動をつくろうとした小牧近江。金子洋文と意気投合し、『種蒔く人』を創刊した。 日本近代文学史のどんなテキストをひもといても、必ず記述されている『種蒔く人』であ..
-
『重松日記』/重松静男/筑摩書房/「『黒い雨』の創作モデル」井伏鱒二『黒い雨』を読んだのは何年前のことか。もう二十年は経つだろう。原爆の悲劇に震撼したことを思い出す。 本書は、『黒い雨』の創作モデルとなった日記。それも『黒い雨』上梓35年後に出版され..
-
『生きている兵隊』/石川 達三/中央公論新社/「生誕100年に最も注目される作品」石川達三生誕100年の今年、『生きている兵隊』が注目されている。 かつては、反戦小説か、そうではないのかが注目され、賛否評論があったようである。しかし、この小説のもつ価値は反戦かどうかに集約..
-
『東京湾景』/吉田修一/新潮社/「心の繋がりを求めて」出逢い系サイトで出会った男女の物語?読み始めてすぐに、こんな小説買わなければよかったと後悔した。つい先入観で、そう思ってしまった。 現代の若者すべてがそうだとは思えないが、出逢い系サイトで知..
-
『新聞記者という仕事』/柴田鉄治/集英社/「熱い思いが伝わってくる」元朝日新聞記者の熱い思いが伝わってくる。ジャーナリスト精神の衰退に危機を感じ、新聞の役割とは何かを鋭く突きつける論評となっている。 新聞のジャーナリスト精神とは、「権力を監視し、社会のあらゆ..
-
『世界文学を読みほどく』/池澤 夏樹/新潮社/「世界文学から世界へ」世界文学と言ってもその範囲は広い。一冊の本で世界文学すべてを語ることは不可能であろう。 本書は、著者が京都大学で行った7日間14回の連続講義をまとめたものである。 その10作品のうち、スタン..
-
『煙が水のように流れるとき』/デヴラ・デイヴィス/ソニー・マガジンズ/「「沈黙の春」以来の衝撃作?」「沈黙の春」以来の衝撃作!という帯に惹かれて購入した。また帯には「世界有数の疫学者が、権力におもねる科学者たちの実態を暴く」と書かれている。 産業に伴う大気汚染と人体への影響を緻密に分析し、..
-
『靖国問題』/高橋 哲哉/筑摩書房/「なぜ靖国参拝が問題になるのかをズバリと指摘」なぜ、首相の靖国参拝がこれほど国内外の大問題になるのか。その根本的な問題がどこにあるかを論理的に解明する本書は、時期的にも内容的にも意義深いものがある。 著者は、「靖国神社がどのようなもので..