記事「読書」 の 検索結果 44527 件
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『くろふね』/佐々木譲/角川書店/「新しい日本をめざした人々」帯に書かれた「古い体制を打ち破るために動いた男の知恵と熱き闘い・・・!!」に興味を感じて手に取った。 もともと、幕末から開国までの歴史に興味がある。とりわけ洋学思想がどのように広がり、幕府の弾圧..
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『福沢諭吉と中江兆民』/松永昌三/中央公論新社/「弱肉強食主義と民本主義」表題を見たとき、なんという組み合わせだろうと感じた。まるで正反対の人間をテーマにしていることに違和感さえ覚えた。 福沢諭吉と中江兆民はともに1901年に生涯を終えた。ただそれだけの理由でテー..
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『科学は「自然」をどう語ってきたか』/菅野礼司/ミネルヴァ書房/「思想として科学とは」これは何?どうして?なぜ?幼児から子供にかけて、見るもの聞くもの、どんなものに対しても、何?なぜ?という質問が続けられる。子供を持つ親なら誰でも経験するし、親でなくても子供から聞かれた経験があるので..
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『渚に立つ』/入江良信/光陽出版社/「沖縄戦を生きた青春像」1944年、学問をしたくて中学校に入学した15歳の弟と18歳の兄。学ぶために入学した中学校にもかかわらず、日本の戦況が厳しくなり、授業はほとんどなくなる。 アメリカの沖縄上陸前から終戦に至る..
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『火花』/高山文彦/飛鳥新社/「ハンセン病作家の短い生涯」北条民雄の名前を最近よく見かける。ハンセン病作家の作品が見直され、その傾向は高まったのだろう。 大正三年生まれの民雄は昭和十二年に23歳の若さでなくなる。この作品は思春期から作家を志し、ハンセン..
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『クライマーズ・ハイ』/横山秀夫/文藝春秋/「人の命に軽重はない!」1985年の日航機事故。世界最大の事故に対する新聞記者と経営陣との意識の違いを鮮明に描いている。真実の報道か、経営優先か、この違いが報道をゆがめているのだろう。 御巣鷹山の日航機事故を題材に..
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『静かな大地』/池澤夏樹/朝日新聞社/「人が生きるとは・・・」この作品のレビューは、おろそかには書けないと思う。とても重要なテーマが扱われている。 本書は、維新後の明治四年に淡路島から北海道に入植した人の物語である。和人は維新前の松前藩支配の時代から、..
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『実録 幸徳秋水』/神崎清/読売新聞社/「権力の弾圧はどこまでも」大逆事件の首謀者として処刑された幸徳秋水の生涯を描いた実録。大逆事件の真相を描くとともに、天皇制権力の非道さを暴いている。 自由民権運動高揚時の少年伝次郎から、中江兆民の玄関番をへて、平民社..
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『哲学と現代』/岩崎允胤/大阪経済法科大学出版部/「人間とその生と尊厳」「日本思想史序説」や「西洋哲学史概説」で作者を知った。日本・西洋思想の研究では、今日の哲学者で第一級の人ではなかろうか。 作者の最大の信条が「人間とその生の尊厳」。この書物にも幾度となくこの..
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『朝陽門外の虹』/山崎朋子/岩波書店/「学而事人<学びて人に事う>」日本が中国侵略を強める時代、北京随一のスラムで、貧しさゆえに娼婦となりかねない少女たちの自立を願って、小さな女学校を創った日本人がいた。クリスチャンである清水安三と彼の志に共鳴した二人の女性、清水美..
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『大杉栄自由への疾走』/鎌田慧/岩波書店/「岩波書店」この作品は、表題どおり大杉栄の生涯、特に大逆事件から亀戸事件までを中心に描いたもの。最初にお断りしておくが、私は大杉栄の主張するアナーキズムにもフリーラブ論にも賛成できない。 この作品は、大..
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『吾妹子哀し』/青山光二/新潮社/「愛への責任とは・・・」表題作「吾妹子哀し」とその続編「無限回廊」が収録されている。アルツハイマーと診断された痴呆症の妻と老作家、妻を介護する夫の愛が垣間見える物語。 痴呆症で徘徊癖のある妻を、優しく支える老作家の..