記事「酒」 の 検索結果 28813 件
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蕎麦は伊東で。屋号は忘れた時代のついた染付けの蕎麦猪口が百個ほども、壁に埋め込まれたガラス棚に収められている。見惚れるほかなかった。それぞれ形が少しずつ異なり、同じ藍にしても色合いは様々。その奥行きの深さ……古手の蕎麦猪口。 ..
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コブクロ刺しはこう食べたいコブクロ。デュオの話ではない。もつ焼き屋のそれである。串焼きはいくらでも見かけるが、刺身はここ以外の店でまだ出会ったことはない。 生でもなく、煮上げられた固さもなく、ていねいに掃除されて程よく茹..
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夫婦相酔、焼酎は金宮うらやましいとは思わない。いかに彼らが、彼女らが睦まじく相対していても。ああ、そういう夫婦もあるのだなという、その程度のこと。しょせん、小子には妻との縁が続かなかっただけ。ひとりは独りで、これまたじゅ..
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早い午後に――哀れみは愛ではない桜木町の飲み屋〔一休〕を訪ねることには、ためらいと“突き抜け”の気持ちが同居していた。 その店では昔日、勤め先の先輩ノンベエがいるのと目が合い、呼び込まれて飲んだことがあった。自堕落な飲み方をす..
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下町徘徊――大口商店街、陽暮れて久しくドア口いっぱいに人が詰まった電車に、さらに押し込んで乗る気力なく、反対側に来る電車に乗って、隣り町の養老乃瀧に逃げ込もうとした。逃げる? たしかに、通勤戦争に敗れていた。混雑のピークにある横浜線菊名駅..
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貧乏飲み――きのう富士屋、きょう鳥竹サッポロ・ラガービールのラベルには郷愁を、古き佳きものへの懐かしさをおぼえる。人前に立つことなく、くすんで、ちょっと鈍感で、しかし本物で、正直で、奥深くて……。〔鳥竹〕の瓶ビールだ。 その大瓶一..
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メガネなしにはサンマもさばけず我が身の怠惰さには呆れる。雨に降り込められた昨日、ようやく夕方になって桜木町に繰り出して、食料品の仕入れがてら〔ゴールデンもつ〕で一酌。そして今日は、天気がよいのに速歩、遠足する気も起きず、電車とバス..
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カラダの限界――食い物日記6ようようのことで、たそがれ時に帰宅した。だどりついた、というのが正確だ。 娘の結婚問題が一つのヤマに差し掛かった昨夕、野毛で独り、したたかに飲んだ。明けて今朝はまだ調子がよく、セブンイレブンにサ..
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愉食快飲不一方 朋友交歓談論不尽――三田〔三味〕引き継がれてなおイヤ、楽しい会だった。月初めの金曜に集まることになって幾年か。四人の仲間の話は尽きない。 いつもは横浜日吉の〔庄や〕で開いているものを、このうちひとりが東京三田の勤務に替わったことから、息子の代..
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風邪から脱出――モツと鯖イチかバチか。葱の味噌汁は効いてくれたのだろうか。小どんぶり一杯分の味噌汁に葱をまるまる一本分、刻んで入れた。 子供のころ、風邪を引いたときには、母が即席の味噌汁を作ってくれたものである。碗に味..
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醒める――暴露的将来設計ここ幾日か困惑の渦中にあった。我が身の処し方について悩んでいた。勤めを辞める時期をいつにすべきかと。 すでに定年は間近。道は二つ。おのおの長短がある。久しく以前から作って折々見直してきた..
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バチあたりめ!――「空海と密教美術」を訪ねる 1両界曼荼羅図の写真、額に入れる大きさのものを電車に置き忘れてしまった。夜もまだ早い八時過ぎ。ウカツ! 長年機会をうかがって、きょう、せっかく手に入れた仏様の御すがたを……。 夕方の会飲までに余裕..