記事「scenery」 の 検索結果 226 件
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面影橋路面電車の 黄色い背中が ふいに眩しく見えた わたしは一人で 面影橋を 小さく渡った 川面を飾る 陽射しの煌きが 少し冷たくて わずかに 肩をす..
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月見草夕暮れに開いた 月見草の白の その隣で 紅い空を見上げる あと少しすれば 夕闇の帳が 音もなく 降ろされるのだろう 可憐に開いた 花びらで深呼吸 ..
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金色の柱パンジーの葉の夜露は 凍えて星になる 花びら色を映した 鮮やかな星になる あなたと手をつないで 空を見上げれば 温もりが伝わってきて 頬が紅く染まる 重ねて..
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夕方の携帯電話夕方の携帯電話が 君の名前で震えた 少し歪んだ声で 「風邪ひいた」 と一言 見下ろした街灯りは 燃え残りのイルミネーション 不意に寒気がして スーツをまとう ..
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つわぶき庭の隅 石塀に寄り添いながら つわぶきの 黄色い花が咲いた 冬の陽に 温もりを添えるみたいに 健気にも 華やかに冬を染めた そういえば あの冬の散..
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星月夜 (ほしづくよ)星が月のように明るい こんな夜は 風に背中押されながら 歩くのもいい 昔 母に教わった歌を 幽けく口ずさみながら 明日 冬晴れの天気なら 海を見よう 岬回りの道をゆく ..
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夜明け前東の空に向かえば アンドロメダの河 暁の静けさに グラスを傾ける 眠りの中に沈んだ 街の営みには 哀しくなるほどの 優しさが流れている コートの襟をかき..
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秋の飛沫秋の陽射しの 暮れてゆく光は 散らばり広がる 水の飛沫に似ている 薄暮の路地から 顔を出した子犬は 空を見上げ 冬の匂いを探す 一人なにを想うの ..
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薄野にて里山に薄野の 秋色の風薫る 冴え渡り空の蒼 たなびくは柿の朱 絵筆ふるうは季節の移ろい 塗り替える夏の面影 躊躇いという言葉は知らない 無邪気な顔で秋に入..
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月の魔法 ~MAGICAL #4~輝く月の仄白い 仄白い光に泳げば かき分けた夜が放つ 夜光虫の燐光 身じろぎもせずに流れる 流れる星の子守唄 噴水の水しぶきが 音符を虚空に刻む 風は ..
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夜に沈む街灯の光の輪に ゆらりと浮かび上がり 深く 深く 息を継いだ 夜に沈みすぎたから 往く夏を惜しむのか 月に冴える淡雲 西へ 西へ 足を運ぶ 夏の痕を追うように ..
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酔芙蓉暮れなずむ西の空 朱に染まる町 遠ざかる列車の音 旅を刻みながら 振り仰ぐ西の空 一番星さがす ひたひたと寄せる波 川べりの濁り水 家路を急ぐ声 雲の滞り..